就職活動において、自身のスキルや強みを伝えるための自己PRが重要になり、選考の合否にも影響します。しかし、未経験の業種に応募する際にはどのような点をアピールするべきかわからないという方も多いでしょう。
そこで今回は、事務職に焦点をあて、事務職未経験の方が自己PRでどのような点をアピールすべきかについて紹介します。
事務職で求められるスキルや自己PRの例文も併せて紹介するため、事務職が未経験という方はぜひ参考にしてみてください。
目 次
事務職の業務に求められるスキルとは
事務職として就業するにあたり、以下の3つのスキルが求められます。
- 基本的なパソコンスキル
- 基本的なビジネスマナー
- 業務の正確性
基本的なパソコンスキル
事務職は基本的にパソコンを使用して業務を行うため、パソコンの操作スキルが求められます。
タイピングやファイルの管理といった基礎的なスキルはもちろん、エクセルやワードで統計や表の作成といったスキルが必要です。
パソコンスキルが高ければ高いほど業務効率が上がり、対応できる業務量に大きな差が生じます。そのため、パソコンスキルが高ければ高いほど、採用されやすくなるでしょう。
基本的なビジネスマナー
事務職として就業する際には、外部からのメールや受電対応、来客対応を行います。
自身は一社員として外部や取引先の対応をしていても、外部の方からすれば企業の代表者としてやり取りをするため、ビジネスマナーが無ければ会社自体の印象に影響しかねません。
そのため、事務職にとって基本的なビジネスマナーは必須とも言えるでしょう。
業務の正確性
事務職はさまざまな部署や外部との連携を取るため、1つのミスが社内や社外に大きな迷惑や損失を与えかねません。
いかに業務が早くても、ミスが多ければ後々の修正や対応に時間を割かれてしまい、生産性が落ちてしまいます。
事務職は正確で効率良く業務を進めるスキルが求められるでしょう。
事務職の自己PRで重要な要素とは
事務職がアピールするべきポイントは以下の通りです。
- どのようなスキルや資格を持っているのか
- 今後どのようなキャリアを積んでいきたいのか
どのようなスキルや資格を持っているのか
先述したように、事務職にとってパソコンスキルは必須とも言えるため、自己PRの時にはどのようなスキルがあり、どのようなツールを使いこなせるのかが重要なアピールポイントになります。
また、最低限のスキル証明として、パソコンの操作関連の資格を保有している旨を伝えると、より信憑性が高くなるため積極的にアピールしましょう。
今後どのようなキャリアを積んでいきたいのか
事務職が未経験の場合、多くの企業は現段階での戦力よりも将来性を期待します。そのため、将来のスキルやキャリアアップに対してどれほど真剣に考えているかが重要です。
万が一、今後のキャリアを考えていなかったり「とりあえず事務職を志望した」という気持ちが伝わってしまうと、採用される確率が大きく下がってしまうため注意しましょう。
人事は事務職未経験に対してどのような点を見ているのか
事務職が未経験でも採用してもらうには、人事部がどのような点を重視して見ているのかを把握する必要があります。
人事部が事務職の選考で見ている点は以下のようなものがあります。
- 話の一貫性
- 言葉遣いや会話の受け答え
- 企業への志望理由
話の一貫性
企業の選考を受ける際には、履歴書の志望動機や面接での自己紹介や自己PRなどさまざまな情報を面接官に伝えます。
話の前後で内容に一貫性が無く、矛盾が生じてしまうと合否の結果に大きな影響を与えかねません。
特に事務職のように大きな責任が伴う業務の場合、信頼できる人材かどうかが重要であるため、話にも一貫性や信憑性を持たせる必要があります
言葉遣いや会話の受け答え
外部の人とやり取りをする際には、言葉遣いや会話の受け答えが重要です。
失礼のない言葉遣いだけでなく、謙譲語や尊敬語などシチュエーションに適した言葉遣いができるのか、会話の中で的確にキャッチボールができているのかといった点が見られます。
それらができるかできないかでは外部の人へ与える印象が変わり、会社に対して悪影響を与えかねません。
もともとコミュニケーションが苦手という人が、面接のように緊張する場にいきなり臨んでも難易度が高いでしょう。
そのため、面接の時だけでなく、日頃からシチュエーションに合った言葉遣いや的確な会話のキャッチボールには注意しておきましょう。
企業への志望理由
事務職の求人は、さまざまな企業が募集をかけており、未経験でも応募できる求人が多いです。しかし、どの企業も少しでも優秀な人材を採用したいため、人材採用の際は厳選します。
特に事務職では「何となく事務職に応募した」というケースが多いため、志望動機を重視している企業が多いです。
「事務職をやりたいから志望した」という抽象的な理由よりも、事務職の中でも「なぜこの企業を選んだのか」という理由が重要になります。
事務職で持っておくと有利な資格とは
先述したように、資格を保有することで最低限のスキルの証明になり、信憑性が増すことで選考が有利に進めやすくなります。
事務職で有利になりやすい資格は以下の通りです。
ITパスポート
ITパスポートとは、国家資格の1つであり、情報処理技術者に関する資格の中で最も難易度が低いとされる資格です。
ITに関する基礎的な知識やセキュリティに関する一般的な知識を身に付けられるため、パソコン業務をする事務職においては取得しておくに越したことはないでしょう。
秘書検定
秘書検定は、一般的な常識やビジネスマナー、立ち振る舞いや言葉遣いなどを身に付けられます。
事務職のように外部の人とやり取りを行う業務において、一般的な常識やビジネスマナーは必要不可欠ですが、意外にもできていない人は多いです。その点、社会人としての言葉遣いや立ち振る舞いが証明できる秘書検定はおすすめといえるでしょう。
MOS
MOSとは「Microsoft Office Specialist」の略であり、ワードやエクセルなどのスキルが証明できます。
事務職はワードやエクセルを多く使用するため、MOSを取得しておけば業務が進めやすくなり、事務職が未経験でも戦力として評価してもらいやすくなります。
自己PRの例文
自己PRは、自身を採用することでどのようなメリットがあるのかをアピールする重要なポイントです。しかし、事務職が未経験の場合は実績のアピールができないため「自身ができるスキル」と「性格や人間性」のアピールをおすすめします。
それぞれの例文は以下の通りです。
スキルをアピールする自己PRの例文
私は社会人として就業する時のために「秘書検定」と「MOS」の資格を取得し、最低限のビジネスマナーやパソコンスキルを身に付けました。
資格取得時に学んだことで活かせる点もあるかと存じますが、御社の手法を1から学ぶ必要があると考えております。
そのため、現状の知識やスキルを活かしつつ、1日でも早く御社に貢献できるように精進いたします。
性格や人間性をアピールする自己PRの例文
私は仕事において「業務の正確性」と「報連相」を重視したいと考えております。
1つのミスが大きな損失へ繋がりかねないため、何よりも業務を正確にこなすように心掛けます。また、私1人では微力なため、周りの職員同士で連携し、より効率良く業務を行っていこうと考えております。
事務職が未経験でも存分に自己PRしよう
今回は、事務職に求められるスキルを踏まえ、未経験の方が抑えておくべき自己PRのポイントについて紹介しました。
就職活動において、経験がある即戦力であるに越したことはありませんが、未経験は未経験で人間性や将来性のアピールが可能です。企業の選考で採用されるためには、自身を採用することで企業にどのようなメリットがあるのかを伝えなければいけません。
そのため、事務職で求められるスキルや人間性を理解し、存分に自己PRをしましょう。