派遣として働く場合、いつから仕事を探すのがベストなのでしょうか。派遣の仕事はいつでも探せますが、時期によって案件の数が増減することがあります。求人数が多い時期を知り、効率的に仕事探しを行うのがおすすめです。
この記事では、派遣求人が増える時期と、その時期に応募するメリット、デメリットについて解説しています。お仕事探しのタイミング、準備に関してもまとめているので、最後までご覧ください。
目 次
派遣求人が多い時期はいつ?
まず、一般的に派遣求人が多くなる時期とその理由について解説していきます。自分に合った仕事が見つけられるよう、時期ごとの求人の特徴を押さえておきましょう。
3〜4月
3~4月は1年で最も求人が多くなる時期。多くの企業が新年度が始まる4月に合わせて募集を始めるためです。
加えて、退職者や異動による人手不足などが発生しやすく、人員を確保するため積極的に採用活動を行う企業が増えます。そのため、一度に派遣社員を複数名募集することもあるほか、長期契約の案件が増えるのも特徴です。
案件数のピークは3月下旬ですが、人手不足が解消されない業界では5月頃まで何度も募集がかかることもあります。
9〜11月
派遣社員は、3か月や6か月の単位で契約更新になることが多く、派遣契約が切れる時期には募集案件が多くなります。下半期の人事異動によって派遣社員の需要が高まるのも、この時期に求人が増える要因の一つです。
また、年末年始の繁忙期に備えて人員を確保しておきたいという企業も少なくありません。決算業務や年末調整、繁忙期に向けた求人では、より即戦力が求められる傾向があります。
6〜7月
3〜4月や9~11月ほどではありませんが、この時期も比較的求人数が多くなります。採用活動が停滞するゴールデンウイークと夏季休暇の間で、退職者が増える時期であるためです。
ボーナスをもらってから退職する人が多いため、7月頃に求人が増えることも珍しくありません。長期派遣の更新月にあたるケースもあり、一時的に紹介してもらえる案件が増える傾向にあります。
派遣求人が多い時期に応募するメリット
派遣求人が多い時期の応募には、次のようなメリットがあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
採用される可能性が高い
派遣求人が増える時期は、企業側が人材を急募しているケースが多く、採用される可能性が高くなります。繁忙期や新しいプロジェクトの立ち上げ時期は、人材を迅速に確保したいという企業のニーズが高まるため、採用基準がやや緩和されることもあります。
競争が激化する前に応募できれば、採用率をさらに高めることができるでしょう。求人が多い時期は、早めの行動が採用を勝ち取るポイントになります。
選択肢が多い
派遣求人が多い時期には選択肢が増えるため、自分に合った仕事を見つけやすくなります。通常よりもさまざまな業界や職種で求人が出されるため、条件に合致する案件を見つけるチャンスが広がります。勤務時間や勤務地、仕事内容など、自分の希望により近い案件に出会えるかもしれません。
選択肢が多いと自分のスキルや経験を活かせる職場があることを知ることもでき、働くモチベーションのアップにもつながります。求人が増える時期を見越して派遣会社に登録し、複数の求人を比較検討しましょう。
スムーズに決まりやすい
企業側の緊急性が高い場合は選考プロセスが短縮され、面接や書類選考がスムーズに進むことが多いです。採用の意思決定が迅速に行われると、応募から就業開始までの時間が短縮されるというメリットがあります。
派遣会社も積極的に求人紹介を行うため、マッチングがスピーディーに行われる可能性が高くなります。急募の案件では、条件が合えば即日採用となる場合もあり、仕事を早く始めたい人にとっては嬉しいポイントだと言えるでしょう。
派遣求人が多い時期に応募するデメリット
派遣求人が増える時期に求職活動をすることには、メリットだけでなくデメリットも存在します。応募のタイミングによっては競争が激化したり迅速な意思決定が求められたりするため、以下のような想定外の課題に直面することもあります。
ライバルが多い
派遣求人が増える時期には、求職者も増加する傾向にあります。人気がある職種や高条件の案件には応募が殺到しがちです。
競争率が高くなり、社内選考に通りにくくなることも少なくありません。このような状況では、一人ひとりのスキルや経験がより厳しく評価されます。
ライバルが多い中で採用されるためには、ほかの候補者との差別化を図る必要があります。スキルシートや職務経歴書を充実させ、面接での自己アピールを強化することが重要です。
これらをしっかりと準備できていないと、希望する案件を逃してしまうリスクが高まります。
じっくり考える時間がない
求人が多い時期は企業側の採用スピードも速いため、応募者に対しても短期間での意思決定が求められます。十分に情報を精査したり、自分のキャリアプランをじっくり考えられなかったりすることもあるでしょう。
焦って応募や決定を行うと、条件が合わない仕事に就いてしまうリスクも。「ほかの案件を見れば良かった」「もっと自分に合った仕事があったかもしれない」といった後悔に繋がる可能性もあります。
年間を通して派遣求人が多い業界もある
大型連休のある5月や8月、年末年始には、一般的に派遣求人の案件は少なくなります。そのため、この時期には希望の仕事が見つかりにくくなるでしょう。
ただし、次のような職種は、時期に関係なくいつでも求人案件が多い傾向にあります。
- 介護
- コールセンター
- 製造業
- 事務職
- ITエンジニア
これらの業界は慢性的に人手が不足しているため、案件数の変動が少ないのが特徴です。そのため、時期を選ばずに仕事を探すことができます。
焦らず自分のペースで仕事を探したい方は、求人案件の変動が少ない業界を選ぶのもおすすめです。
派遣社員が求職活動を始めるタイミング・準備
お仕事探しは、自分のライフステージや状況に応じて柔軟に始めることが重要です。ここでは、求職活動を始めるタイミングと準備について解説します。
お仕事探しはいつ始めてもOK
求職活動は「仕事を変えたい」「働きたい」と思ったときに始めれば問題ありません。
派遣の求人情報は通年で出ており、いつでも仕事を探せる環境が整っています。自分のライフステージやキャリアの状況に合わせて、最適なタイミングで始めることが可能です。
今の働き方に不満を感じたり、新しいキャリアに挑戦したいと思ったりしたときは、求職活動をスタートするのに適したタイミングです。ITや介護などの人材需要が高い業界では年間を通じて求人が豊富なため、自分の準備が整い次第動き出せます。
求人が増える2か月前には準備しておく
求職活動を有利に進めるためには、求人が増えるタイミングに合わせて動くことが効果的です。多くの業界では繁忙期の前に求人が増加する傾向があるため、繁忙期の2ヶ月ほど前から準備を始めるのが理想的です。
準備期間には、次のような取り組みを行うとよいでしょう。
- 履歴書や職務経歴書の見直し:スキルや経験を見直し、更新する
- 市場調査:自分の希望に合った業界や職種の求人動向を調べる
- 派遣会社への登録:希望の仕事が見つかりやすいよう複数の派遣会社に登録しておく
これらの準備をしっかり整えることでスムーズに応募でき、成功率を高めることができます。
派遣求人が多い時期に応募してみよう!
派遣求人は新年度や繁忙期の前に多くなるのが一般的です。求人数が多い時期には選択肢が増え、希望の仕事が見つかりやすいといったメリットがあります。一方で、決断を急かされる可能性がある、ライバルが多いなどのデメリットも存在します。
求人が増える時期に応募したい場合は、その時期の2ヶ月ほど前から準備するのがおすすめです。複数の派遣会社に登録し、さまざまな案件を比較してください。
自分に合う仕事をじっくり探したい場合は、1年を通して求人数が安定している業界で探してみるのも選択肢の1つです。