同じ職場で2年以上働けない、すぐに辞めたくなるなど、仕事が続かずに悩む人は少なくありません。なぜ続かないのかがわからなければ、いつまでも転職を繰り返すことになります。
そこで今回は、仕事が続かないときに考えられる原因とデメリット、仕事探しのポイントを解説していきます。自分の状況を見直し、続けられる仕事を探すヒントを見つけましょう。
仕事が続かないのはなぜ?

仕事がいつも続かない原因には、さまざまな理由が考えられます。原因を明らかにしておくことは、次の仕事を長く続けるための大切なステップです。
いつも苦手な仕事に就いている
仕事が続かない理由の一つには、自分に合わない仕事を選んでいることが挙げられます。不得意だったり興味がなかったりする業務に携わると、苦手意識が強まり、仕事自体がストレスの原因になるでしょう。
たとえば、コミュニケーションが苦手な人が、接客や営業職に就くと、日々の業務が負担になって長続きしにくいです。また、刺激や変化を求める人がルーティンワークに就くと、単調な業務に飽きてしまい、ミスにつながるケースもあります。
人間関係が上手くいかない
職場での人間関係は、仕事を続ける上で大きな影響を与えます。次のような環境だと、精神的に疲れてしまうでしょう。
- 上司との相性が悪い
- 同僚とのコミュニケーションが上手くいかない
- 職場の雰囲気が自分に合わない
このような状況では、仕事に行くのがつらくなり、辞めたくなることがあります。とくに、パワハラや陰口、派閥争いがあるような職場では、長く働くのは困難です。
また、人付き合いが苦手な人にとっては、チームでの協力作業が負担になり、それが原因で転職を繰り返してしまうケースもあります。
仕事にやりがいを感じない
仕事を続けるモチベーションの一つに、「やりがい」があります。しかし、日々の業務で充実感が得られないと、働く意味を見失い、続けることが苦痛になりかねません。
とくに、スキルの習得が不要で成長を感じにくい職場では、仕事に飽きやすくなる傾向があります。また、評価されていないと感じる環境にいると、モチベーションが下がりやすく、他の仕事に興味が移りがちです。
ほかの業種に目移りしてしまう
新しいことに挑戦したい気持ちが強い人や多趣味な人は、現在の仕事に満足できず、次々と別の業界に興味を持つ可能性があります。たとえば、IT業界で働いていても、デザインに興味を持ったり、接客業に惹かれたりするといった具合です。
新しい仕事への挑戦は悪いことではありませんが、頻繁に転職を繰り返すと、スキルが定着しづらく、キャリア形成が難しくなることもあります。
体の疲れやストレスを感じやすい
仕事を続けられない理由として、身体的・精神的な疲労が大きな要因になることもあります。長時間労働や夜勤が続くと、体力的に限界を感じやすくなり、仕事が続けにくくなるでしょう。
また、精神的なストレスが原因になって、辞めたくなることもあります。とくに、責任が重い仕事やプレッシャーが強い業務を任されると、メンタルの維持が大変です。
そのため、体調を崩しやすい人やストレス耐性が低い人は、長期間同じ職場で働くのが難しくなる傾向があります。
プライベートとの両立が困難
仕事とプライベートが両立できなければ、長く働き続けるのは難しいでしょう。
たとえば、残業が多くて家事や育児の時間が取れない、休日出勤が多くて趣味やリフレッシュの時間が持てないといった状況になれば、仕事に対する不満が募ります。
ワークライフバランスが崩れると、長期的に働くのが困難になり、結果的に仕事を辞めざるを得ない状況に陥ることも少なくありません。
仕事が続かないことによるデメリット

仕事が続かないことは、さまざまなデメリットをもたらしやすいため注意が必要です。
すぐに辞める人だと思われる
頻繁に仕事を辞めていると、採用担当者や周囲から「すぐに辞める人」と見なされるリスクがあります。とくに転職回数が多い場合は、履歴書を見た企業が「忍耐力がない」「責任感が薄い」と判断するかもしれません。
企業側は長く働いてくれる人材を求めているため、短期間での離職が続いていると「採用してもまたすぐに辞めるのでは?」と不安を抱きやすくなります。その結果、求人に応募しても採用されにくくなるケースが考えられます。
スキルが身につかない
仕事を続けることで得られるスキルは多くありますが、短期間で辞めてしまうと、それらを十分に習得できません。とくに、専門性が求められる職種では、一定の期間働かなければスキルが身につかないため、次の仕事を探す際に武器になる経験が不足しがちです。
また、転職回数が多いと一つの分野での知識や経験が深まらず、結果的に「どの仕事でも中途半端な状態」になりやすくなります。そのため、スキルを活かしてキャリアアップすることが難しく、年齢を重ねるごとに希望する仕事に就くのが厳しくなります。
経済的に不安定になりやすい
仕事が続かないと、収入が安定せず、経済的な不安を抱えやすくなります。たとえば、計画的な転職でない場合、収入がリセットされる可能性がある点に注意が必要です。
働き続けることによる昇給の機会を逃すため、長期的に見ても貯金や資産形成が難しくなるかもしれません。また、離職期間が長くなると、その間の生活費を自己資金で賄わなければならず、経済的なプレッシャーが増大します。
とくに、ボーナスがある仕事を辞めた場合、新しい職場ではすぐに賞与を得られないケースも多く、経済的な余裕が失われる原因になります。
続けられる仕事を探す方法

続けられる仕事を見つけるためには、まず自分のことをよく知り、適した仕事を探す必要があります。苦手な環境を避けるといった工夫をして、自分に合った仕事を見つけましょう。
自己分析する
長く続く仕事を探すためには、自分に合った仕事が何かを明確にすることが大切です。まずは自己分析を行い、自分の強みや弱み、興味のある分野を整理しましょう。
たとえば、自己分析して次のような結果になれば、営業やカスタマーサービス、接客業などに向いています。
- 人とコミュニケーションをとるのが好き・得意
- 問題を見つけて解決するのが得意
- 役に立つ知識を伝えたい
このほか、「過去に仕事を辞めた理由」を振り返ることも有効です。人間関係、業務内容、労働環境など、辞めた原因を明確にしておけば、同じ失敗を繰り返しにくくなります。
好きなことや居心地の良い環境を選ぶ
仕事を続けたいなら、好きなことや興味のある分野を選ぶことが大切です。人は、やりがいを感じる仕事や興味のある分野であれば、多少の困難は乗り越えられるものです。
たとえば、趣味が活かせる仕事や、自分が楽しめる業務内容であれば、仕事のストレスが軽減され、モチベーションの維持も難しくないでしょう。
また、職場の環境も重要な要素です。人間関係のトラブルがないなど、自分にとって居心地の良い職場を選べれば、無理なく働くことができます。
一人でできる仕事を探す
人間関係がストレスの原因になりやすい場合は、一人でできる仕事を選ぶのもよいでしょう。例えば、次のような仕事を選ぶことで、職場の人間関係に左右されずに働くことが可能です。
- 夜間警備員
- 清掃スタッフ
- トラックドライバー
- 倉庫内軽作業
- Webコンテンツ作成
- ハンドメイド商品のネット販売
一人で黙々と作業したいのか、また在宅ワークのように完全に一人で働きたいのかによって、選ぶ仕事が変わります。ただし、一人でできる仕事を選ぶ場合は、自己管理能力が求められるため、スケジュール管理やモチベーション維持の工夫が必要になります。
続けられる仕事を見つけよう
仕事が続けられない理由は人それぞれですが、業務内容や人間関係など、自分に合わない場所で働いていることが原因になりがちです。転職を繰り返していると、徐々に採用されにくくなっていったり、経済的に安定しなかったりという状況になりかねません。
長く働きたいと考えている人は、自己分析をしっかり行い、無理なく続けられる仕事を見つけましょう。