働き方の選択肢が広がるなかで、「ジョブ型雇用」という言葉を聞く機会が増えています。ニュースや求人情報で見かけることはあっても、「今までの働き方と何が違うのか」「自分の仕事探しにどう関係するのか」までは分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。

ジョブ型雇用とは、簡単にいうと「仕事の内容を先に決め、その仕事に合う人を採用・配置する考え方」です。これまで日本で一般的だった、会社に入ってからさまざまな仕事を任される働き方とは、採用や評価の前提が異なります。

本記事では、ジョブ型雇用の意味やメンバーシップ型雇用との違い、働く側から見たメリット・注意点、派遣との共通点、これから準備しておきたいことを解説します。これからの働き方を考えるうえで、ぜひ参考にしてください。

派遣のお仕事探しならMARU JOBにお任せください!

MARU JOBは、登録からお仕事開始後まで、担当者が丁寧にフォロー。希望条件の確認や、他の求人提案も柔軟に対応します。具体的な求人応募案件が未確定でも大丈夫!まずは相談・検索から始めてみましょう。

ジョブ型雇用とは職務を基準に人を採用する働き方

ジョブ型雇用とは、企業があらかじめ職務内容や責任範囲、必要なスキルを決め、その仕事に合う人を採用・配置する雇用の形です。どのような仕事を担当するのか、どのような成果が求められるのかが明確になっている点が特徴です。

ジョブ型雇用では、職務記述書と呼ばれる書類に、担当業務、必要な経験やスキル、責任範囲、勤務条件などが整理されることがあります。応募する側は、その職務に自分の経験やスキルが合っているかを確認したうえで応募します。

つまり、ジョブ型雇用は「会社に入ってから何をするか決まる」のではなく、担当する仕事が先にあり、その仕事に合う人を採用する仕組みです。そのため、働く側にとっては、自分が何を任されるのかを把握しやすい働き方だといえます。

ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の違い

ジョブ型雇用を理解するには、日本で長く一般的だったメンバーシップ型雇用との違いを押さえておくと分かりやすくなります。メンバーシップ型雇用とは、職務を細かく限定せず、まず会社の一員として採用し、その後に部署や業務を決めていく働き方です。

どちらが良い・悪いというものではなく、採用や配置、評価の考え方が異なります。主な違いは以下の通りです。

項目ジョブ型雇用メンバーシップ型雇用
採用の考え方職務に合う人を採用する会社の一員として人を採用する
仕事内容担当する職務が明確になりやすい入社後に変わることがある
異動・転勤職務を基準に考えられる会社の判断で行われやすい
評価職務内容や成果が重視されやすい勤続年数や総合的な貢献も見られやすい
キャリア形成専門性を深めやすい幅広い経験を積みやすい

メンバーシップ型雇用では、入社時に具体的な業務が決まっていなくても、会社が必要に応じて配置を決めることがあります。さまざまな部署を経験できる一方で、自分の希望とは異なる仕事を任されることもあります。

一方、ジョブ型雇用では、担当する仕事や求められる役割が明確になりやすいため、自分の専門性を活かして働きたい人に向いています。ただし、職務が明確な分、その仕事に必要なスキルを持っているかどうかも問われやすくなります。

派遣には、一般的な登録型派遣だけでなく、派遣会社の正社員として働く仕組みもあります。雇用の安定性や働き方の違いを比較したい方は、以下の記事も参考にしてください。

ジョブ型雇用が注目されている理由

ジョブ型雇用が注目される背景には、企業を取り巻く環境の変化があります。デジタル化やグローバル化が進み、専門性の高い人材を必要とする場面が増えました。企業としても、「どの仕事にどのスキルが必要か」を明確にして採用・配置する必要性が高まっています。

また、働く側の価値観も変化しています。終身雇用を前提に一つの会社で働き続けるだけでなく、転職や派遣、副業などを通じて、自分に合った働き方を選ぶ人が増えています。こうした流れの中で、職務やスキルを基準に働き方を考えるジョブ型雇用が注目されるようになりました。

ただし、日本の企業がすべて完全なジョブ型に切り替わっているわけではありません。実際には、メンバーシップ型の仕組みを残しながら、一部の職種や専門職でジョブ型の考え方を取り入れるケースもあります。ジョブ型雇用は、働き方が一気に変わるというより、職務やスキルを重視する流れが強まっていると捉えるとよいでしょう。

ジョブ型雇用で働くメリット

ジョブ型雇用には、働く側にとっていくつかのメリットがあります。特に、自分の得意分野や専門性を活かして働きたい人にとっては、仕事内容や評価の基準が分かりやすい点が魅力です。

仕事内容や役割が分かりやすい

ジョブ型雇用では、担当する職務があらかじめ決められているため、入社後にどのような仕事を任されるのかを把握しやすくなります。仕事内容や責任の範囲が明確であれば、自分の経験と合っているかを判断しやすく、入社後のミスマッチも防ぎやすくなります。

専門性を活かしやすい

ジョブ型雇用では、職務に必要なスキルや経験が重視されます。そのため、特定の分野で経験を積んできた人は、自分の専門性を活かして働きやすくなります。事務、製造、物流、IT、経理など、得意な職務がある人ほど、アピールしやすい働き方です。

成果やスキルが評価につながりやすい

職務が明確であれば、何を期待されているのかも分かりやすくなります。そのため、求められた役割を果たしたか、どのような成果を出したかが評価につながりやすくなります。年齢や勤続年数だけでなく、実際に担う仕事や成果を見てもらいやすい点は、ジョブ型雇用の大きなメリットです。

ジョブ型雇用における注意点

ジョブ型雇用にはメリットがある一方で、注意したい点もあります。職務が明確になる分、自分のスキルや経験がその仕事に合っているかがより重要になります。

求められるスキルがはっきりしている

ジョブ型雇用では、担当する仕事が決まっているため、企業が求めるスキルや経験も明確になります。未経験でも応募できる仕事はありますが、その場合でも「どのように学ぶか」「これまでの経験をどう活かすか」を自分で説明できることが大切です。

職務が変わると学び直しが必要になる

ジョブ型雇用では、特定の職務に対して採用されるため、別の仕事に移る場合は新しいスキルを身につける必要があります。幅広く何でも経験するというより、特定の分野で力を発揮する働き方に近いため、自分の得意分野を育てていく意識が重要です。

求人内容をよく確認する必要がある

ジョブ型雇用では、求人票や職務記述書に書かれている仕事内容が重要です。担当業務、必要なスキル、勤務条件、評価の基準などを確認せずに応募すると、入社後に思っていた仕事と違うと感じる可能性があります。

ジョブ型雇用では、求人に書かれた職務内容を読み、自分の経験や希望と合っているかを確認することが大切です。不明点があれば、面接や派遣会社への相談時に確認しておきましょう。

ジョブ型雇用では、仕事内容に合った強みを伝えることが重要です。自分の得意分野が分からない場合は、これまでの経験を振り返り、仕事に活かせる強みを整理してみましょう。

派遣の働き方はジョブ型雇用に近い

派遣という働き方は、ジョブ型雇用に近い面があります。派遣では、あらかじめ決められた業務内容や就業条件を確認したうえで、派遣先で働くことが一般的です。「どの会社に所属するか」だけでなく、「どの仕事を担当するか」を基準に仕事を選ぶ点が、ジョブ型の考え方と重なります。

例えば、データ入力、検査、組立、ピッキング、経理補助など、派遣の求人では担当する業務が比較的明確に示されます。自分の経験や得意な作業に合う求人を選べば、これまでの職務経験を活かしながら働きやすくなります。

また、派遣では複数の職場を経験できることがあります。同じ職種で経験を重ねれば専門性を深められますし、異なる現場を経験すれば、自分に合う仕事を探しながらスキルの幅を広げることもできます。

派遣で職務経験を積むことは、ジョブ型雇用が広がる時代に向けた準備にもなります。派遣のお仕事探しを考えている方は、MARU JOBの求人検索もぜひご活用ください。

ジョブ型雇用の時代に向けて準備したいこと

ジョブ型雇用では、「自分はどのような仕事ができるのか」を言葉にできることが大切です。これまでの経験を振り返り、担当してきた業務や得意な作業、周囲から評価されたことを整理しておきましょう。準備として、次のようなことに取り組むのがおすすめです。

  • これまで担当した仕事内容を書き出す
  • 得意な作業や苦手な作業を整理する
  • 求人票を見て、求められるスキルを確認する
  • 今の仕事で身につけた経験を言葉にする
  • 必要に応じて資格取得やスキルアップに取り組む

特別な実績がなくても、日々の仕事の中で積み重ねた経験は、次の職場で評価されることがあります。たとえば、作業の正確さ、納期を守る姿勢、周囲と連携する力、同じ業務を続けてきた経験も、職務に合えば十分な強みになります。

ジョブ型雇用が広がる時代では、会社任せでキャリアを考えるのではなく、自分の経験やスキルを自分で把握しておくことが重要です。今の仕事で身につけた力を整理し、次の働き方につなげていきましょう。

希望する職務に関連する資格を取得すれば、知識やスキルを客観的に示しやすくなります。職種別に役立つ資格や、取得するメリットを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

ジョブ型雇用を理解して自分に合う働き方を選ぼう

ジョブ型雇用とは、職務内容を基準に人を採用・配置する働き方です。従来のメンバーシップ型雇用とは異なり、担当する仕事や求められるスキルが明確になりやすく、専門性を活かしたい人に向いています。

一方で、ジョブ型雇用では自分が何をできるのかを示す力も求められます。求人内容を確認し、自分の経験や希望と合っているかを判断することが、入社後のミスマッチを防ぐうえで大切です。

派遣の働き方は、担当する業務が明確な点でジョブ型雇用に近い部分があります。自分に合う職務を探しながら経験を積みたい方は、派遣という選択肢も前向きに検討してみましょう。