目 次
「直接雇用への道」紹介予定派遣!
派遣の雇用形態の1つ「紹介予定派遣」。紹介予定派遣は、派遣先の会社に直接雇用されることを前提とした雇用形態です。
「今は派遣で良いけど、いずれは直接雇用が良い」
「自分に合った職場や職種をリスクのない状態で決めたい」
「未経験の職種をお試しでやってみたい」
「転職したいけど、自分に合う職場や職種が決め切れていない」
十人十色の理想の働き方がある中で、仕事の決め方や会社の選び方も人それぞれ。
今回は、紹介予定派遣についてお話します。
登録している派遣会社から紹介予定派遣を持ちかけられている方や、転職活動の一環として紹介予定派遣を検討している方は参考にしてくださいね。
紹介予定派遣とは
派遣先へ直接雇用されることを前提とし、一定期間、派遣社員として働くことです。
派遣社員として実際に就業し、派遣先企業との合意が得られた際には派遣先へ直接雇用されます。派遣社員は働きながら企業の社風、働く人の雰囲気を確認でき、派遣先企業は自社に合った人材かを見極めます。
双方マッチした場合のみ、紹介予定派遣から直接雇用となります。
紹介予定派遣と通常派遣の違いは?
紹介予定派遣と通常派遣との違いはいくつかありますが、確実に抑えておきたいポイントは3つです。
- 直接雇用前提に話が進む
- 派遣先企業との就業前の面接、書類提出
- 派遣される期間
直接雇用前提に話が進む
紹介予定派遣は、派遣先企業があらかじめ直接雇用の前提があることを明示する必要があります。派遣社員側もこれに同意します。
ただし、派遣期間中は通常派遣と同じように雇用主は派遣会社です。したがって、給料や福利厚生は派遣会社から支給、提供されます。
派遣先企業との就業前の面接、書類提出
通常、派遣は派遣会社と派遣社員の間でのみ面接、選考が行われます。履歴書や職務経歴書の提出も同様です。
しかし、紹介予定派遣は直接雇用を前提としているため派遣先企業との面接、書類の提出も行います。派遣先企業との面接の結果で落とされることもあります。面接から採用までのフローは、契約社員や正社員とそれほど変わりません。
派遣される期間
紹介予定派遣で派遣された場合、派遣社員として働ける期間が最長で半年と決められています。そのあとに直接雇用が可能か、協議されます。
前述の通り、紹介予定派遣から直接雇用されるには「派遣社員」「派遣先企業」どちらの合意も必要です。
紹介予定派遣から直接雇用の流れ
- 紹介予定派遣に応募したい旨を派遣会社の担当者に伝える※応募者が複数いる場合は、派遣会社内で選考
- 応募書類や必要書類を派遣先企業へ提出
- 派遣先企業の書類選考、面接
- 直接雇用を前提とした派遣契約を【派遣会社と】結ぶ
- 派遣契約期間終了後【派遣先企業と】直接雇用契約を結ぶ
紹介予定派遣は、通常派遣に比べて実際に働くまでに少し時間がかかる傾向にあります。そのため「すぐに働いてお金が欲しい」という方には向きません。
紹介予定派遣から直接雇用になる確率は約60%
実際に、どれぐらいの人が紹介予定派遣から直接雇用にいたるのでしょうか?
令和2年のデータではありますが、紹介予定派遣から直接雇用に至る確率は約60%です。
※令和2年は新型コロナウイルス感染が国内で拡大した年です。現在(令和4年10月現在)社会情勢も異なりますので、あくまで参考としてご覧ください。
紹介予定派遣のメリットとは
紹介予定派遣のメリットは、主に3つです。
- 働きながら職種、会社を体験できる
- 派遣期間中は派遣会社が雇用条件など交渉してくれる
- 直接雇用を断っても次を見つけてもらえる
1つひとつ解説します。
働きながら職種・会社を体験できる
紹介予定派遣は、言わば給与の発生する職場体験。実務を経験しながら、派遣先企業に直接雇用されるかを見極めることができる良い機会です。
正社員や契約社員として入ってから「イメージと違った」「自分には向いてなかった」という事態も避けられます。
ゴールが定められた派遣の働き方と言えます。
派遣期間中は派遣会社が雇用条件など交渉してくれる
派遣期間中、派遣会社が一緒に交渉などを行ってくれます。
自分の希望や理想的な働き方がある場合は、紹介予定派遣がはじまる前に伝えておきましょう。
頼もしい相談相手が身近にいる状態で働けます!
直接雇用を断っても次を見つけてもらえる
直接雇用を断っても、すぐに次の仕事を見つけてもらえるのは派遣のメリットです。
紹介予定派遣の経験を踏まえて、自分に合った派遣先を考えてもらえるので内定を断った後も、派遣会社へ相談してみてくださいね。
未経験、異業種でも挑戦のチャンスがある
実務経験がない、未経験のお仕事でも「まずは半年派遣として働いて適性を見極めましょう」と挑戦させてくれる派遣先企業もあります。
「チャレンジしてみたかったけど、自分に合うかわからない」
「興味のある業界だったけど、未経験なのでいきなり直接雇用は採用ハードルが高い」
という場合も、挑戦できる可能性が高いのが紹介予定派遣です。一般公募されていない会社もあるため、転職活動、キャリアアップの手段と捉えて挑戦してみるのも良いかもしれません。
紹介予定派遣の注意点
メリットばかり多い雇用形態に思えますが、事前に抑えておきたい注意点もあります。紹介予定派遣を検討する前に確認しておきましょう。
- 必ず直接雇用される契約、約束ではない
- 正社員の雇用とは限らない
- 直接雇用時に雇用条件変更の可能性もある
必ず直接雇用される契約、約束ではない
派遣社員側が直接雇用されるか選択できるように、派遣先企業にも決定権があります。自分が希望しても、派遣先企業が合意しない限り直接雇用はされません。
紹介予定派遣として働く=直接雇用の確約ではないのです。
紹介予定派遣は、派遣として働く前に合否があり、働いて派遣期間が終わった後も合否がでます。紹介予定派遣として働いている間に、企業側から能力ややる気、ミスマッチがないかなどを見られていると思って良いでしょう。
正社員の雇用とは限らない
直接雇用前提の派遣ではありますが、直接雇用の中には「正社員」の他に「契約社員」があります。紹介予定派遣の後の直接雇用が正社員とは限りません。
紹介予定派遣ののち、雇用形態がどうなるかは、仕事をはじめる前に確認しておきましょう。
直接雇用時に雇用条件変更の可能性もある
直接雇用時に、雇用条件変更の可能性があります。雇用主が派遣会社ではなく、派遣先企業になるので、その会社の規定に従い給料も変わります。
給料が変わる?
派遣社員から直接雇用になって「収入が減る」ケースもあります。また、見込み残業代として組み込まれている給与形態も存在するため「収入は上がったが、自分の時間は減ってしまう」ことも。
「時給に換算したら派遣時代の方が良かった」は、よく聞く声です。
昇給タイミングや、昇給の金額幅が少ない企業では直接雇用の恩恵も小さく感じてしまいます。直接雇用になった際の雇用形態、給料をよく確認し、自分の働き方、価値観に沿っているかを考えてみましょう。
業務内容が変わる?
派遣期間中は、あくまで「派遣」の契約です。派遣社員は契約に定められた業務以外はできない決まりがありますが、直接雇用はその限りではありません。
また、これまでなかった責任の度合いも増えます。「もっと肩の力を抜いて働きたい!」「決められた業務以外の責任を背負いたくない」という方には、普通の派遣がおすすめです。
有給はリセット!
派遣から直接雇用になる際、有給は引き継げません。直接雇用時にリセットされることになります。直接雇用先でまた半年働くまで有給は付与されません。
紹介予定派遣期間は最大で半年なので、最長で同じ職場で1年働くまで有給がもらえません。
紹介予定派遣はよく理解して活用しよう
とても魅力的でメリットの多い紹介予定派遣ですが、上記で解説したようにデメリットもあります。
この制度を良く知っておくことで、さまざまな角度から検討できるので、記事を何度も読んで参考にしてくださいね。
丸徳産業のMARUJOBでは、正社員や契約社員の求人情報も検索できますので、直接雇用のお仕事をご希望の方は「特徴から探す」のカテゴリ内「正社員」から探してみてください!