就職活動や転職活動をしていると、求人へ応募していなくても何か気になる点を企業へメールで問い合わせる機会があると思います。問い合わせに対して、企業が返信してくれた際は、お礼のメールを送るのがマナーです。
しかし、ただお礼の返信をすれば良いということではなく、いくつか抑えておかなければならないマナーがあります。
今回のコラムでは、企業からの返信に対してお礼のメールを送る際のマナーについて詳しく解説します。例文やよくある疑問も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
目 次
回答をもらったらそれで終わりではない
冒頭でも説明しましたが、問い合わせに関して企業から返答をもらったらそれで終わりではありません。必ず回答をしてもらったことへのお礼をしましょう。
「望む返答をもらえたから」と、自分の中では完結していたとしても、そこで一方的にやり取りを終わりにしてしまうことはマナー違反です。これは仕事やプライベートなど、あらゆる場面で同じことがいえます。
もしかすると、今後その企業に応募することがあるかもしれません。その際、採用担当者が過去のメールのやり取りを覚えていれば、「マナーが守れない失礼な人」という印象が再び思い出され、不利になってしまう可能性があります。
自分自身のためにも、企業からの返答に対してお礼メールを忘れずに送るようにしましょう。
お礼メールを企業へ返信する際のマナー4選
お礼メールを送る際には、以下のマナーを抑えておきましょう。
- 24時間以内に返信する
- 深夜・早朝の時間帯は避ける
- 件名を変えずに返信する
- 追加の質問がある場合はまとめて聞く
24時間以内に返信する
企業から回答のメールが届いたら、24時間以内にお礼のメールを送るように心がけましょう。返信に対してしばらくリアクションがないと、「望んだ回答をできていないのではないか」と企業側へ気遣いをさせてしまう可能性があります。
もし、意欲のある内容の問い合わせをしたとしても、回答に対してリアクションが遅ければ「意欲がないのでは」と思われる可能性も。企業から返信があれば、なるべく早めに返信することをおすすめします。
ただし、返信する時間帯には注意しましょう。返信する時間帯は次に詳しく解説します。
深夜・早朝の時間帯は避ける
企業から回答をもらったら早めに返信することがマナーですが、返信する時間には注意が必要です。深夜や早朝の時間帯に返信することは避けましょう。
具体的には、22時~翌7時の時間帯です。常識のある人であれば、相手のことを配慮してこのような時間に返信することはないでしょう。さらに、深夜に活動をしていることが企業に伝わり、生活リズムが崩れているのではないかという印象を与えてしまう可能性があります。
もし、22時以降にメールに気が付いた場合は、すぐに返信せず次の日に持ち越しましょう。
件名を変えずに返信する
お礼のメールを返信する際は、件名を変えずそのまま返信しましょう。件名が変わってしまうと、以前のやり取りの続きであることが推測しづらくなります。「Re:」を残して返信することで、件名を見ただけでやり取りのある相手から返信が来たことが推測できるので、担当者の手を煩わせずに済むでしょう。
また、メールを新規作成することも避けるべきです。新規でメールを作成すると、メールのツリー構造がリセットされてしまい、やり取りの履歴が連なって表示されなくなります。ツリー構造がリセットされると、どのやり取りに対しての返信なのかがわかりづらくなり、上手く伝わらないかもしれません。
追加の質問がある場合はまとめて聞く
企業からの回答に対して、さらに質問をしたいことが出てくるかもしれません。追加で質問したいことが複数ある場合は、その都度送るのではなくできるだけまとめて送りましょう。
企業の担当者は、様々な業務を抱えながらメールへ対応してくれます。細々とやり取りを続けてしまうと担当者の業務を止めることになるため、業務効率が落ちてしまうかもしれません。担当者への配慮を忘れず、できるだけ手間をかけさせないように心がけましょう。
企業へお礼の返信メールを送る際の例文
実際にお礼メールを返信する際の例文を以下の3パターンで作成したので、ぜひ参考にしてください。
- 【例文1】一度で望む回答が得られたとき
- 【例文2】一度で望む回答が得られなかったとき
- 【例文3】回答に対してさらに追加の質問があるとき
【例文1】一度で望む回答が得られたとき
対応していただいたことに関する感謝だけでなく、質問や回答に関する内容について一文を付け加えるとより良い印象を与えることができます。以下が例文です。
<件名>
Re:〇〇職の必須スキルについて
<本文>
〇〇株式会社 〇〇部
〇〇 〇〇 様
お世話になっております。
〇〇 〇〇と申します。
この度は、〇〇職の必須スキルについて迅速にご確認いただき、ありがとうございます。
現在、転職を考えており、貴社の〇〇職に非常に興味があります。
本格的に転職活動を始めましたら、ぜひ貴社の〇〇職へ応募したいと考えております。
その際は、どうぞよろしくお願いいたします。
お忙しい中、ご丁寧に対応していただきありがとうございました。
〇〇 〇〇(自分の名前)
【例文2】一度で望む回答が得られなかったとき
企業からの回答が、自分の疑問を解決できるものではなかった場合でも、まずは対応してくれたことに対して感謝の気持ちを伝えましょう。そのうえで、質問の仕方を変えて疑問を解決できるように再度質問してみてください。
<件名>
Re:〇〇職の業務内容について
<本文>
〇〇株式会社 〇〇部
〇〇 〇〇 様
お世話になっております。
〇〇 〇〇と申します。
この度は、質問に回答していただきありがとうございます。
私は〇〇職に従事している方々の詳細な業務内容についてお聞きしたかったのですが、
私の伝え方が悪く、〇〇職の事業内容についてご回答いただきました。
大変申し訳ございません。
お手数おかけして申し訳ございませんが、〇〇職の詳細な業務内容について教えていただけないでしょうか?
お手すきの際で構いませんので、ご対応いただけますと幸いです。
何卒、よろしくお願いいたします。
〇〇 〇〇(自分の名前)
【例文3】回答に対して追加の質問があるとき
企業からの回答を得られたことで、さらに追加で聞いておきたいことがでてくる場合もあります。追加の質問が複数ある場合は、先述した通りまとめて質問しましょう。このような場合でも、まずはお礼の言葉を述べることが大切です。
<件名>
Re:〇〇職の必要スキルについて
<本文>
〇〇株式会社 〇〇部
〇〇 〇〇 様
お世話になっております。
〇〇 〇〇と申します。
この度は、急な問い合わせにも関わらず、
早急にご回答いただき、ありがとうございます。
〇〇職への応募に資格は必須ではないとのことですが、
私は現在、△△という資格を保有しています。
私は△△を活かして働きたいと考えていますが、
貴社の〇〇職において△△の資格を活かすことはできるでしょうか?
また、活かすことができるとしたら、どのような形で活かすことができるか、
簡易的で構いませんのでご教授いただけますと幸いです。
お忙しいところ、お手数おかけして大変申し訳ございませんが、
何卒よろしくお願いいたします。
〇〇 〇〇(自分の名前)
企業へお礼の返信メールを送る際のよくある疑問
お礼のメールを送る際によくある疑問と、それに対する回答をそれぞれまとめました。
お礼メールに対して返信が来た場合はどうすれば良い?
こちらからお礼のメールを送り、自分の中では一区切りついたと思っていても、お礼メールに対して企業からさらに返信がある場合があります。そのような場合、どのように対応すれば良いでしょうか。
企業側からの返信の内容や文脈にもよりますが、極力自分の送信したメールでやり取りが終わるようにしましょう。すでに望んだ回答が得られ、疑問が解消できているのであれば「返信は無用です」のように、返信をしなくても良いことを伝えてみても良いです。
お礼メールに対して企業から返信が来た場合の例文は、以下の通りです。
<件名>
Re:〇〇職の必須スキルについて
<本文>
〇〇株式会社 〇〇部
〇〇 〇〇 様
お世話になっております。
〇〇 〇〇と申します。
お忙しい中、返信をいただきありがとうございます。
ご丁寧に対応していただき、大変嬉しく思います。
今後もご相談させていただく機会があるかと存じますが、
その際は何卒よろしくお願いいたします。
ご返信は無用です。
〇〇 〇〇(自分の名前)
追加の質問に対してしばらく回答がない場合はどうすれば良い?
お礼のメールで追加の質問をしたにも関わらず、その後企業からしばらく返信が来ない場合もあるかもしれません。このような場合は、5営業日ほど期間を空けてから再度連絡してみましょう。
返信が来ない理由として、企業側は一度回答したことで解決したと思い、その後のメールを最後まで読んでいないため質問に気付かないということが考えられます。最後まで読んでいたとしても、他の業務を優先しているうちに忘れてしまっているかもしれません。
5営業日というのはあくまで目安で、質問内容によっては回答を用意するのに時間がかかってしまっている場合があります。とはいえ、質問した側からすると何も返信がなければ相手の状況を把握することができないため、期間を空けてから連絡をしたとしても悪い印象は与えません。
マナーを守って企業へお礼のメールを返信しよう
企業へお礼のメールを返信する際のマナーを解説してきました。就職活動や転職活動を進めていると、様々な企業とやり取りする機会があると思います。
企業側の対応も様々なので、基本的なマナーを守りつつそれぞれのケースに合わせて柔軟に対応しましょう。適切な対応を取ることができれば、企業側に良い印象を与えることができるかもしれません。
ぜひ、企業とメールのやり取りが発生した場合は、こちらの記事を参考にしていただければ幸いです。