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派遣社員のダブルワーク・副業は可能?
働き方の多様化が進む昨今、余った時間を有意義に使おうとダブルワークや副業を行う人も増えてきていますよね。企業側にしても、以前と比べて副業を容認しているケースは徐々に増えつつあります。
そして派遣社員であっても正社員やアルバイトなどの契約形態と同様に、ダブルワークや副業を行うことが可能です。しかし、企業によっては就業規則で制限されている場合もあるため、今回のコラムで派遣社員のダブルワーク・副業事情について詳しく解説していきます。
ダブルワーク・副業を禁止する法律はない
まず知っておくべきなのは、ダブルワークや副業は法律で禁止されているわけではないということです。つまり、それらを行う上で障壁となるのは基本的に会社の就業規則のみということになります。
派遣社員も同様ですが、注意すべきなのは派遣社員が属するのはあくまで派遣会社であり、派遣先の会社ではないということです。そのため、派遣先の会社でダブルワーク・副業が禁止されていても、所属する派遣会社が容認していれば問題ありません。
しかし、その逆のケースもあります。仮に就業規則を破ってダブルワーク・副業を行うと派遣先会社にも迷惑をかけるリスクがあるため控えましょう。
ダブルワーク・副業を容認している企業の割合
参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000537.000016451.html
上図の通り、2021年時点でダブルワークや副業を全面的に容認、あるいは条件付きで容認している企業の割合は55.0%。2018年の51.2%に比べて少なからず増加していることがわかります。
ただ、逆に言えばいまだ半分近くの会社では禁止されていることになります。今後も徐々に増えていくと予想されてはいるものの、派遣会社でもダブルワーク・副業を禁止している会社は少なくないというのが現状です。
ダブルワーク・副業が禁止されている理由
ちなみに、企業がダブルワークや副業を禁止している理由は何なのでしょうか。もちろん社員にも深く関わることなので、一通り確認しておきましょう。
- 長時間労働を助長するから
- 派遣に支障をきたす可能性があるから
- 資産流出のリスクがあるから
長時間労働を助長するから
当然のことながら、ダブルワークや副業を行うと労働時間が長くなりますよね。会社は社員の健全な労働を維持するために管理する義務がありますが、労働時間が伸びるほどそれは困難になります。
それに対して社員がダブルワーク・副業をしても、会社にとっては特にメリットはありません。むしろ長時間労働が原因で社員が体調を崩すリスクも高まるということで、本業以外の労働を制限しているケースがあります。
派遣に支障をきたす可能性があるから
- 本業に対して集中力がなくなる
- 資格取得や自己研鑽に取り組んでもらえない
- 業務中に他社から連絡が来る
ダブルワークや副業を行うと、このような理由で派遣に支障をきたす恐れがあります。
また、本業以外で一定額以上の収入を得られるようになると、仕事に身が入らなくなる人が少なくありません。本人は真面目に働いているつもりでも、知らず知らずのうちに集中力を欠いてしまうケースがあります。
資産流出のリスクがあるから
企業には積み上げてきた経験やノウハウがあり、それは重大な資産の1つです。ダブルワークや副業を認めることで、その情報が流出してしまうかもしれません。得た情報を活用して経営を行い、自社にとっての競合他社になる可能性もあります。
ダブルワークや副業を認めている企業でも、社内で得た情報は社外に漏らしてはいけないと定められていることがほとんどです。違反すると懲戒免職や解雇などの罰則を受ける場合もあるため注意してください。
ダブルワーク・副業は派遣会社にバレる?
ダブルワークや副業は、住民税の支払いの際にバレる可能性があります。
ダブルワークや副業で一定以上の収入を得ている場合は、確定申告を行わなくてはいけません。派遣会社が行う確定申告は、あくまでも派遣先企業で得た収入に対してのみであり、別の収入がある場合は自分で行わなくてはいけません。
確定申告では住民税額が決まり、給料の支払い時に徴収される「特別徴収」によって支払いをしている方がほとんどです。特別徴収を選択すると、主たる勤務先に給与所得や住民税額が通知されます。その金額が派遣先会社だけで勤務した場合と比べると高くなっているため、ダブルワークや副業がバレる可能性が高くなります。
派遣社員がダブルワーク・副業を始める際の注意点
企業がダブルワークや副業を認めていたとしても、正しく取り組まなければ罰則を受ける可能性があります。法的な問題に発展するケースもあるため注意してください。
就業規則を遵守する
派遣契約を結ぶ際に、就業規則について確認をし、同意の署名をしているはずです。派遣社員として仕事をするための条件に就業規則の遵守が含まれているため、違反すると契約取り消しに繋がりかねません。
ダブルワークや副業が認められている場合でも、業務内容や時間などの制限が設けられているかもしれません。開始する前に内容について確認する必要があります。
確定申告が必要になるケースがある
給与所得以外が20万円以上になる場合は、確定申告を行わなくてはいけません。ダブルワークや副業などで得た収入だけではなく、ネットオークションや謝礼金などで得た収入も含まれるため注意が必要です。
20万円を超えないようにダブルワークや副業を行えば、確定申告を行う必要はなく、派遣会社にバレる可能性も少なくなるでしょう。確定申告を行わないと、脱税や所得隠しといった法的な問題に発展する可能性があるので注意してください。
社会保険の加入先は一社のみ
派遣先企業と副業先の両方で社会保険に加入するための条件を満たした場合は、どちらか一方しか加入することができません。一般的には収入の多い企業の社会保険に加入することになります。
シフトが固定されている派遣先を選ぶ
派遣先のシフトがまばらだと、派遣先企業と副業先の勤務時間が被ってしまう可能性があります。また、突然仕事が入ることでライフワークバランスが崩れてしまうこともあるでしょう。
そのため、シフトが固定されている派遣先を選び、自分の裁量でダブルワークや副業に取り組めるようにしましょう。
ダブルワーク・副業でおすすめの派遣案件
ダブルワークや副業の案件を選ぶ際には、本業とのバランスを考えなくてはいけません。自分の体調や労働時間などを意識する必要もあります。それらを考慮した上でおすすめの案件は以下の4つです。
単発・短期でできる案件
単発や短期でできる案件であれば、拘束時間が少ないため派遣先の業務に支障が出る可能性が少ないです。ライフワークバランスを保ちながらダブルワークや副業を行うことができるため、これから始めようと考えている方にはおすすめです。
シフトが固定されている案件
シフトが固定されている案件であれば、予定を組んで取り組むことが可能なため、長時間労働になりづらいです。突発案件だと、短い期間で派遣先の業務をこなしながら対応しなくてはならず、長時間労働になりやすいので注意しましょう。
シフトが柔軟な案件
シフトが柔軟であれば、派遣先で急な残業が発生した場合でも副業先に迷惑をかけることが少ないでしょう。ダブルワークや副業に、本業の影響よって取り組めないという事態は多々発生するため、そういった場合に臨機応変に対応可能な案件を選んでください。
在宅でできる案件
在宅でできる案件であれば、勤務時間が基本的に決まっておらず自分のペースで取り組むことが可能です。また、出社の必要がないため、手間がかからないというのもメリットです。
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