工場で働いてみたいと思っているものの、「給料が安いのでは?」「年収はいくら?」など、給与面が気になって応募をためらっている方もいるのではないでしょうか。工場勤務は、働き方によって大きく年収を上げることが可能で、比較的年収を上げやすい職種の一つです。

この記事では、工場勤務の年代別平均年収と、年収が高くなりやすい理由を解説しています。給料を上げる方法にも触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

工場勤務の平均年収

令和4年の賃金構造基本統計調査によると、工場勤務の平均給与は下表のようになります。

【製造業の生産労働者賃金(男性)】

年代 平均年収(千円)
20~24歳 208.1
25~29歳 241.4
30~34歳 273.3
35~39歳 311.2
40~44歳 344.6
45~49歳 370.6
50~54歳 398.3
55~59歳 412.3

(参照:令和4年賃金構造基本統計調査

女性の平均は上記よりも低くなるため、男女合わせた平均は表の金額よりも少なくなります。これらはあくまでも全体の平均なので、業種や地域、役職によっては、上記より多い場合もあるでしょう。

残業や夜勤、資格など、各種手当がついている場合も、平均より高い給与がもらえます。

雇用形態によっても高収入が狙える

工場勤務では、雇用形態によっても年収が変わり、正社員でなくとも高収入を狙うことも可能です。

  • アルバイト
  • パート
  • 派遣社員
  • 正社員
  • 期間工(契約社員)

派遣社員と期間工は雇用期間が限定され、数か月から1年程度勤務することが多いようです。派遣社員が派遣会社と契約しているのに対して、期間工は企業の直接雇用になるので、福利厚生費や給与面で違いがあります。

期間工は、有期雇用のため日給が平均10,000円前後と高く設定されていることが多く、ここにさまざまな手当がつけば、正社員より年収が多くなることも珍しくありません。さらに、期間工にボーナスは支給されないものの、条件を満たせば期間満了時にに満了金が出ることが多く、比較的稼ぎやすくなっています。

工場勤務の年収が上がりやすい理由

工場勤務は、地域や年代、雇用形態によって差があるものの、働き方によっては年収を上げやすい業種になっています。工場勤務の年収が上がりやすい理由としては、以下のようなことが挙げられます。

  • 夜勤がある
  • 残業代がつく
  • 各種手当がつく

夜勤がある

24時間稼働している工場には夜勤があり、22:00~翌5:00の間に勤務した分には、通常勤務の25%以上の割増賃金が支払われます。職場によってはさらに夜勤手当が加算されることがあり、夜勤が多くなればその分年収も高くなっていきます。

そのため夜勤専従で働く人も多くいますが、生活リズムが安定しないことで体調を崩しやすいといったデメリットもあるので、慎重に検討しましょう。原則として、18歳未満は深夜労働できませんが、条件によっては可能になります。

残業代がつく

工場では、残業代がしっかり支払われるのも年収が上がりやすい大きな理由です。製造業の残業時間は月平均14時間前後ですが、多い所では40時間を超えるケースも少なくありません。

法定労働時間は原則として1日8時間、1週間で40時間と定められており、これを超えて働いた場合には残業代が支払われます。時間外労働に対しては、月60時間以内で25%以上、60時間を超える部分には50%以上の割増賃金の支払いが定められています。

各種手当がつく

工場勤務では、以下のような手当が支払われることが多く、これによって年収が上がりやすくなっています。

  • 特殊勤務手当
  • 役職手当
  • 資格手当
  • 夜勤手当 

特殊勤務手当は、人事院規則9-30で定められた27種類の勤務条件に該当する場合に支払われる手当で、「高所作業手当」「爆発物取扱等作業手当」などがあります。

さらに、各役職に対してつく役職手当や資格手当などによっても、年収を上げることが可能です。法律で定められていない手当については、企業の裁量で支払われるため、金額や支給の有無は会社によって異なります。

工場勤務で年収を上げる方法

工場で正社員として働くと毎年10万円ほど年収が上がる傾向にありますが、自主的に動いて年収を上げることも可能です。以下、工場勤務で年収を上げる方法を4つ紹介します。

  • 資格をとる
  • 夜勤や残業で稼ぐ
  • 正社員で役職に就く
  • 転職する

資格をとる

工場勤務では、資格取得者に対して手当が支給されることがあるため、資格をとることで年収アップにつなげられるでしょう。工場で活用できる資格には、以下のようなものがあります。

  • フォークリフト免許取得者
  • CAD利用技術資格取得者
  • 衛生管理者
  • 危険物取扱者
  • 機械保全技能士
  • 電子機器組立技能士 

工場や倉庫などで幅広く活用できるフォークリフトは、18歳以上であれば普通免許が無くても誰でも取得可能なため、比較的挑戦しやすい資格です。将来的に自動化が進めばロボットが行うようになるかもしれませんが、まだまだ現場で必要となる資格の一つです。

このほか、「衛生管理者」や「危険物取扱者」などの国家資格も、さまざまな業種で必要とされるので、積極的に取得するとよいでしょう。

夜勤や残業で稼ぐ

深夜労働や時間外労働につく割増賃金でも年収を大きく上げることが可能です。完全に夜勤専従でなくても、三交代制の勤務体系であれば深夜労働時間にあたることが多くなり、年収アップにつながります。

また、深夜帯に残業がかぶれば、さらに割増賃金が支払われることになるので、日勤に比べて多く稼げるようになるでしょう。ただし、生活リズムが崩れやすい、体調管理が難しいといったデメリットもある点には注意が必要です。

正社員で役職に就く

期間工や派遣社員でも年収ベースを上げることは可能ですが、長期的に見た場合は、正社員で役職に就く方がよいでしょう。正社員であればボーナスも支給されますし、役職に就けば手当が支給されることもあります。

ただし、上層部の管理職に就くことで残業代がなくなることが多く、場合によっては賞与と手当を合わせても平社員のときと変わらないといったケースもあります。昇進を目指すにしても、よく検討する必要があるでしょう。

工場で管理職になるためには、普段の勤務態度のほか、コミュニケーションやマネジメント能力といったスキルが必要になります。

転職する

現在の職場では昇給が見込めない、各種手当がつかないといった場合には転職することも考えましょう。中小企業と大手の工場では待遇が異なりますし、業種によっても平均年収が変わるので、転職する場合は自身の状況や将来的な目標と照らし合わせて検討する必要があります。

応募の際は、自身の熱意やスキルをアピールすることが大切ですが、間違っても前職の給与面の不満、待遇の悪さを志望理由として挙げてはいけません。前職の愚痴のようなコメントは、ネガティブな印象を与えてしまうので、履歴書や面接で触れるのは控えましょう。

工場で賃金が高い業種は?

業種によって平均年収が異なるので、転職の際は以下のようになるべく基礎賃金の高い業種を選ぶことも大切です。

  • 自動車
  • 半導体
  • 医療機器
  • 電子部品

自動車メーカーの工場では、期間工としての募集が随時出ているケースが多いので、まずは期間工として契約するのも良いかもしれません。また、年々国内での需要が高まっている半導体メーカーの工場も、年収が高めに設定されているのでおすすめです。

このほか、高い技術が求められる業界や、専門的な知識が必要になるケースでは年収が高くなるので、スキルに自信がある方は転職で年収アップを図りましょう。

工場勤務で高収入を狙おう

工場勤務は、基本給と賞与のほかに、夜勤や残業代、会社によっては各種手当がつくことから、年収が上がりやすくなっています。期間工や派遣社員といった雇用形態でも、高収入を狙うことが可能です。

同じ製造業でも、業種や会社の規模で待遇が大きく変わるので、転職の際には平均給与の高い業界を選択するのも一案です。資格やスキル次第で年収アップを図ることもできるので、必要な資格を取得したり役職に就けるよう努力したりするなどして、高収入を目指しましょう。