現代は共働きが一般的なため、「仕事と家事の両立が難しい」と悩む方は少なくありません。また、世の中には両立できている人もいるので、自分と比べて落ち込むこともあるでしょう。
しかし、家庭環境や性格、働き方などは人によって違うので、両立できる方法も異なる点に注意が必要です。
そこで今回は、仕事と家事の両立が難しい理由と、両立させるためのコツをお伝えしていきます。まずは、自分の状況を把握したうえで対策方法を知ることが、両立への第一歩です。
仕事と家事を両立はなぜ難しいのか

仕事と家事の両立は、人によってはとても難しいものです。ここでは、なぜ両立が難しくなってしまうのかを解説します。
家事の分担ができない
家事と仕事を両立するうえで、大きな課題になるのが「家事の分担ができない」ことです。日本ではいまだに家事の多くを女性が担う傾向があり、共働きであっても負担に偏りが生じることが少なくありません。
一人で仕事と家事の両方をこなすのは、時間的にも体力的にも限界があり、どちらも中途半端になるケースが多いです。また、家族の協力が得られなければ、帰宅後や休日に家事をしなければならず、より負担が大きくなります。
家族の世話に時間がとられる
仕事と家事の両立では、家族の世話に時間を取られることがネックになります。とくに、小さな子どもや介護が必要な家族がいる場合は、仕事とプライベートのバランスが崩れやすくなります。
たとえば、子どもの急な発熱、保育園や学校のイベントなどのために、仕事を早退しなければならないこともあります。また、高齢家族においては病院の付き添いや食事の準備など、日常的なケアが必要になることも多く、自由に使える時間が大幅に減ってしまいます。
帰宅が遅い
帰宅が遅くなると、家事をする時間が十分に取れず、結果的に両立が難しくなります。とくに、残業が多い、通勤時間が長いなどの環境では、帰宅した時点で体力が限界に近いでしょう。
そのような状態にもかかわらず、夕食の準備や翌日に備えてやるべき家事が残っていると、休む時間が削られて翌日の仕事に悪影響を及ぼしかねません。また、帰宅が遅いことで家族とコミュニケーションがとれないのも、両立を妨げる原因になります。
仕事と家事を両立させる7つのコツ

仕事と家事の両立ができない理由は人それぞれで、対処法もまた異なります。
ここでは、仕事と家事を両立させるための7つのコツを紹介するので、自分に合った方法を探してみましょう。
完璧を求めない
仕事と家事を両立しようとすると、多くの人が完璧を求めがちです。しかし、理想を追求しすぎると、時間も労力も足りなくなり、ストレスを溜めるだけになりかねません。
たとえば、次のような思い込みは負担を大きくします。
- 毎日手料理を作らなければならない
- 家の中はいつもピカピカでなければならない
- 仕事と家事はきっちり分ける
完璧を目指すのではなく、「できる範囲でやる」「80%の完成度でOK」と考えることが、無理なく両立するためのポイントです。気になる部分があっても「今はこれで十分」と割り切れれば、心の余裕が生まれます。
時短家電を活用
忙しい毎日を効率的に過ごすためには、時短家電を積極的に活用するのが効果的です。たとえば、次のようなアイテムで家事の負担が軽減できます。
- ロボット掃除機
- 食洗器
- 自動調理器具
- 洗濯乾燥機
すでに料理ができていてシンクに食器も溜まっていない、掃除も洗濯も終わっている家は、疲れて帰ってくる人にとって最高の状態です。
これらの時短家電には初期投資が必要ですが、長期的に見ると時間の節約につながり、仕事と家事の両立を助けてくれる強い味方になります。
優先順位を明確にする
限られた時間の中で効率よく家事をこなすためには、優先すべきものを明確にすることが重要です。たとえば、「今日は買い物が最優先」「洗濯は帰宅後」など、その日の状況に応じて優先順位を決めると、無駄なストレスを減らせます。
忙しい日は優先順位の低いものに手を付けず、「今日はこれだけできたからOK」と割り切りましょう。思考の無駄を省くため、簡単なToDoリストを作ったり、週単位でやる家事を決めたりすることもおすすめです。
さまざまなサービスの利用
家事や育児の負担軽減には、外部サービスを活用するのも一つの方法です。たとえば、食材宅配サービスを利用すれば買い物に行く時間の削減になり、ミールキットを活用すれば、短時間で食事がつくれます。
また、家事代行サービスを利用すれば掃除や洗濯の負担が減り、忙しい時期でも家を清潔に保てるでしょう。
最近では、ベビーシッターや家事サポートなど、多くのサービスが利用可能です。「自分ですべてやる」という気持ちを緩め、必要なときには外部の力を借りることも大切です。
家族みんなで家事をする
一緒に暮らす家族がいる以上、一人で家事を担う必要はありません。とくに共働き家庭では、パートナーと家事を分担することが大切です。
また、次のように家族みんなの分担を決めるのもよいでしょう。
- 料理は自分、片付けはパートナー
- おもちゃは子どもが片付ける
- 家族の送迎を交替で行う など
家族全員が家事に参加すれば、一人に負担が集中する事態を防げます。
分担作業では、まず家事をリスト化してから、誰が何を担当するかを決めていきましょう。家族の協力が得られると、仕事との両立がしやすくなります。
ついでにできる家事を見つける
効率的に家事をこなすためには、次のような「何かのついでにできる家事」も意識してみましょう。
- お風呂に入るついでの浴室掃除
- 料理をしながらシンク周りを拭く
- 洗濯機が回っている間に掃除する など
また、通勤時間を利用してネットスーパーで買い物を済ませたり、移動中に家事の計画を立てたりするのも効果的です。
時間を有効活用することで無駄な労力が減り、仕事とのバランスが取りやすくなります。
やらないことを決める
家事すべてをこなそうとすると負担が増えるため、次のようにやらないことを決めるのも大切です。
- 洗濯物は畳まない
- 〇曜日の夜は料理しない
- 掃除は毎日しない
このように、省略できる家事を決めることで、無理のないスケジュールが組みやすくなるでしょう。
また、モノを減らして掃除の負担を軽くするなど、工夫次第で手間が省けるポイントもたくさんあります。完璧を目指さず、「どこまで手が抜けるか」を考えながら、効率的に家事をこなすことが大切です。
家庭と両立させやすい仕事

どうしても仕事と家事の両立が難しい場合は、新たな働き方を検討してみるのも一案です。家庭と両立しやすい仕事を選ぶことで、負担とストレスが軽減されます。
通勤時間が短い
長い通勤時間は負担が大きく、仕事が終わったあとに家事をする余裕がなくなりがちです。そのため、自身やパートナーの通勤時間を短縮すれば、家事や育児に割ける時間が確保しやすくなります。
たとえば、自宅から近い職場への転職や、リモートワークへの移行などが考えられます。完全にリモートでなくても、出勤日数が少なければ、家事とのバランスが取りやすいでしょう。
働き方の自由度が高い
働き方の自由度が高い仕事は、仕事と家庭を両立する上で大きなメリットがあります。たとえば、次のような働き方が考えられます。
- フレックスタイム制:勤務時間が調整でき、家事や子どもの送迎に対応しやすい
- シフト制:自分のスケジュールに合わせて働く時間を決められる
- 在宅ワーク:働く時間や量の調整が可能
また、シフト制の仕事と在宅ワークを組み合わせるといった工夫も有効です。このような働き方を選択することで、家事との両立がしやすくなるでしょう。
仕事と家事の両立を図ってみよう
サポート体制や環境が整っていない人にとって、仕事と家事の両立は難しいことです。そのため、まずは両立しやすい環境を作る必要があります。
家族全員が家事に参加できるようにしたり、負担を軽減するサービスや家電を活用したりするとよいでしょう。完璧を求めず、手を抜くポイントを設定するのも有効です。
また、働き方を少し変えるだけでもラクになるため、リモートワークやフレックスタイム制などを検討するのもおすすめです。