採用面接において合否を分ける重要なポイントである面接。その前日となると、誰しも緊張でそわそわしてしまうものです。
今回のコラムでは、面接の前日にやっておくべき事前準備について徹底解説していきます。面接への不安を解消する方法や、面接官の印象を引き上げるちょっとしたコツについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目 次
身だしなみを確認しておく
採用面接では、きっちりと整った隙のない身だしなみが求められます。以下のようなポイントについて念入りに確認しておきましょう。
- シャツにシワはないか
- スーツのズボンに折り目はついているか
- スーツに汚れやほつれ・しつけ糸はないか
- スーツのサイズは適切か
- ネクタイの結び方は正しいか
- 髪の長さは適切か
- 爪が伸びすぎていないか・汚れていないか
特に忘れがちなのが靴の手入れです。面接官は、応募者の振る舞いを頭の上から足先まで細かくチェックしています。どれだけ服装がきちんと整っていても、靴に汚れがあると思いのほか目立ってしまいます。当日着用する靴は、前日に必ず磨いておきましょう。
翌日の天候を確認することも忘れずに。雨や泥ハネで汚れた靴は、面接官にだらしない印象を与えてしまうかもしれません。雨天が想定される場合は、靴の上から着用できるシューズカバーを用意しておきましょう。
応募書類を再度読み込む
採用面接では、応募書類に記載した内容を踏まえた質問をされることが多いです。応募書類の内容を頭に入れておけば、関連する質問に対してスムーズに回答できます。
書類を作成してから時間が経過している場合は特に、自分が記載した内容の記憶が薄まっている可能性が高いです。前日に改めて応募書類を読み込み、内容を頭に入れ直しておきましょう。
応募資料を元に面接官からの質問を予想し、面接官に伝える内容をある程度決めておけると安心です。
企業情報を再度確認する
応募書類と同様の理由から、企業情報についても確認しておくのがベター。自分自身に関する質問とは異なり、企業情報を元にした質問は、その内容を知らなければ答えることができません。
回答に詰まると、企業研究が足りていないというマイナスな印象を与え、面接官からの評価が下がってしまう可能性があります。以下のような資料を読み込み、内容を頭に入れておけると良いです。
- 企業サイト
- 求人票
- 募集要項
- 採用サイト
面接の流れをシミュレーションする
面接の最中、面接官は応募者の様子をじっくりとチェックしています。相手に好印象を与えられるよう、振る舞いや話し方、表情など、細部まで気を配った上で臨むことが重要です。
当日は、緊張や不安から普段通りに振る舞うのが難しくなることが予想されます。そのため、前日に面接の流れをシミュレーションしておくと良いです。以下のようなシーンについて入念にイメージしておきましょう。
- 入退室
- 質疑応答
- 逆質問
入退室
入退室のマナーは、面接官に与える第一印象を大きく左右します。
- ドアの開閉
- お辞儀
- 着席
- 鞄の持ち方・置き方
- ノックの仕方
上記のようなポイントについて細かくシミュレーションしておきましょう。特に入室時は緊張しやすいため、無意識に正しい作法を行えるよう反復練習をすると良いです。正しく入室して面接を始められれば、自分の気持ちを落ち着かせられるでしょう。
面接官は退室してドアを閉めるまで応募者のことを観察しています。退室の手順についても忘れずに確認しておきましょう。
- 面接官が待機している部屋をノックして自ら入室する
- 先に面接場所に通されて面接官が後から入ってくる
入退室の流れとして、上記のようなパターンが考えられます。面接が始まる際の流れは、当日会場に行ってみなければわからないことが一般的です。ドアが始めから開いている、面接の会場が当日急遽変更になるといったケースも起こり得ます。
あらゆる事態に落ち着いて対処できるよう、考え得る全てのケースについて正しい作法を頭に入れておくべきです。
質疑応答
面接官から尋ねられる可能性が高い質問については、予め答える内容を考えておくと良いです。志望動機や自己PRといったどの企業でも聞かれる可能性が高い項目だけでなく、応募書類や企業情報から想定できる質問への答え方もシミュレーションしておきましょう。
想定外の質問が少なければ落ち着いて話すことができ、面接官の印象をアップさせられます。
ただし、話す内容を紙に書いて一言一句暗記するのはNG。原稿通りに話すことに終始してしまうと感情を込められません。面接官に熱意が伝わりづらいだけでなく、原稿の内容を忘れてしまった際に慌ててしまい、上手く話せなくなる可能性が高いためです。
また、質疑応答の練習をする際は声に出して読み、可能であればその姿を録画しておくと良いです。自分が話す様子を動画で客観的に確認することで、声のトーンや目線、表情といった細かいポイントについてもブラッシュアップすることができます。
逆質問
面接中は質疑応答に集中しなければならず、逆質問を考える余裕がないことがほとんど。逆質問の内容は事前に考えておくのがベストです。求人票やホームページを見て疑問に思うポイントについて、予めリストアップしておくと良いでしょう。
- 調べれば答えがわかる内容(企業が扱う商材の強みや取引のある企業など)
- 面接官が既に話した内容
- 面接官や社員のプライベートに踏み込む内容(資産や家族構成などを尋ねる質問)
- 「〇〇に必要なスキルを教えていただけますか?」といった受け身の質問
なお、上記のような質問をすると、意欲的でないとみなされ評価を下げてしまう可能性があるため避けてください。逆質問をしなかったり、給与や待遇に関する質問ばかりを尋ねるのもNGです。
会場へのアクセスを確認する
日時や面接場所はもちろん、会場へのアクセスについても前日に必ずチェックしておきましょう。
使用する交通機関や歩く距離を把握し、面接開始時間の30分前には到着するようスケジュールを組んでください。というのも、時間に大きな余裕があれば、交通機関の遅延や忘れ物といったアクシデントが発生しても慌てず冷静に対処できるためです。
当日スムーズに会場に到着できた場合は、心を落ち着かせながら、面接で話す内容や身だしなみについて最終確認を行いましょう。
当日の持ち物をチェックする
- 当日提出する書類
- 応募書類・企業情報のコピー(当日自分で確認するため)
- 携帯電話
- 筆記用具
- ハンカチ・ティッシュ
- 腕時計
- クリアファイル
- 現金
面接会場へ持参する持ち物は上記の通りです。必ず前日に確認してください。不足があることが判明しても、前日であれば買いに行ったり知人から借りたりと手を打つことができるためです。
特に、応募書類や企業情報のコピーは、面接活動ならではの重要な持ち物です。万が一忘れてしまうようなことがあれば、面接官の印象が悪くなるだけでなく、最悪の場合面接を受けさせてもらえないことも。必ず前もって確認しておきましょう。
体調を整える
例え面接の準備が完璧でも、当日体調を崩してしまっては元も子もありません。面接の前日は夜更かししたりスケジュールを詰め込んだりすることなく、リラックスして過ごせると良いです。
早めに寝たり、当日の起床時間を決めておいて同じ時間に起きたりするのも良いでしょう。寝坊のリスクを低下させたり、当日のコンディションが整いやすくなります。
万全の状態で面接本番を迎えよう
前日から面接に備えておけば、気持ちをリラックスさせられるだけでなく、当日忘れ物に気付く、時間通りに会場に到着できないといった事態を防げます。
万全の状態で臨んで後悔のない面接にするために、前日は余裕のあるスケジュールを設定し、ご紹介した事前準備に取り組む時間を確保してみてください。