「転職したいけどスキルがない」「転職活動の始め方がわからない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。「そもそもスキルがなければ転職できないのでは」と考えている人もいることでしょう。
この記事では、スキルがなくても転職できるのかという疑問に答えるとともに、転職したくなったらやるべきことについて解説しています。また、スキルがなくても転職しやすい業種を紹介しているので、併せて確認してください。
目 次
スキルがなくても転職できる?
「特別なスキルがなければ転職は難しい」と考える人がいますが、実際はそんなことはありません。業種や企業によっては専門的なスキルを重視するところがあるものの、それがすべてではなく、あくまでも選考基準の一つとして扱われます。
ただし、「スキルがない」という状態は、年齢が上がれば上がるほど転職の難易度も高くなるので注意が必要です。
20代であれば、スキルがなくても当然と思ってもらえるかもしれませんが、30代、40代になると、何か問題があるのではと思われかねないでしょう。ある程度の期間働いていれば、アピールできるスキルが全くないということは考えにくいので、これまでの経験を思い返して整理しましょう。
今すぐ転職した方がよいケース
転職するときは情報収集や自己分析をして準備する必要がありますが、場合によっては今すぐ辞めた方がよいケースがあるため、最初に確認しておきましょう。現在の職場が以下のような状態であれば、早急に転職、または退職することを考えてください。
- いじめやハラスメントがある
- 長時間労働やサービス残業が常態化している
いじめやハラスメントがある
セクハラやパワハラなどのハラスメントが当たり前に行われているような職場や、いじめがある会社は、なるべく早く辞めるのがおすすめです。たとえ被害に遭っているのが自分でないとしても、そのような環境に身を置いているのは精神衛生上よくありません。
ハラスメントやいじめによって業務に支障が出ているような場合には、問題をわかっていながら放置している可能性が高いため、我慢したところで改善されることはないでしょう。
長時間労働やサービス残業が常態化している
「拘束される時間が長い」「休みがとれない」など、長時間労働を強制されている場合は、心身に不調をきたす恐れがあるので転職することをおすすめします。本来であれば会社は従業員の健康を守る必要がありますが、そうした配慮が見られない場合は、自分で自分の身を守るしかないでしょう。
また、サービス残業が常態化している企業は、法令を遵守する意識が低いか業績が芳しくない可能性があるため、早めに転職した方が安心です。
転職したくなったらやるべき5つのこと
転職活動にある程度の時間がかけられる場合は、きちんと準備することが大切です。準備不足だと転職がうまくいかないことがあるため、以下のポイントを押さえて転職活動を進めていきましょう。
- スキルの棚卸
- 転職理由の明確化
- 自己分析
- 転職条件の整理
- 働きながら転職活動
スキルの棚卸
転職を考えたときには、自分にどれだけのスキルがあるか確認しておくことが大切です。スキルというと、特定のツールを扱える技術や資格に限定されると思う人もいるでしょうが、意外にもスキルと呼べるものは多く存在します。
たとえば、以下のような経験は、あなたのスキルとして転職の際のアピール材料になるでしょう。
- 作成した資料が評価された
- チームリーダーを任された
- 新人の教育担当をしていた
自分では「スキルがない」「誰でもできる」と思っているようなことでも、周囲から見ると立派なスキル、経験値である可能性があります。全くスキルがないと思っていても、実はアピールポイントを持っているケースがあるので、自分で判断できない場合は第三者に意見を仰ぐとよいでしょう。
転職理由の明確化
現職を辞めたい理由を明確にすることは、新しい仕事を探すうえで重要です。転職したい理由が曖昧なままだと、職場を変えてもまた同じような理由で辞めたくなってしまうかもしれません。
何度も転職を繰り返すと、年齢や転職回数によっては採用されにくくなる可能性があるため、曖昧な理由で転職するのは避けた方がよいでしょう。また、辞めたい理由がハッキリわかれば改善の余地が見えることもあり、転職する必要がないと気付くケースもあります。
自己分析
「転職はしたいけれど何がしたいのかわからない」という状態では、企業とのミスマッチが起こりやすく、転職が失敗する可能性があります。まず自分自身について掘り下げ、何がしたいのか、どんな環境で働きたいのかといったことを把握する必要があるでしょう。
以下のような項目をリストにし、見える化することがおすすめです。
- 興味・関心があること
- やりたくない、妥協できないこと
- 将来どうなりたいか
- 仕事に活かせるスキルや経験
- 理想のプライベートと仕事のバランス
もちろん全てクリアできる職場が見つかるとは限りませんが、選択肢や可能性を広げることが可能になります。ここでスキルが不足しているとわかれば、スキルアップを図ることもできるでしょう。
転職条件の整理
転職したいと思ったときに勢いで退職してしまうと、就職活動がうまくいかなかったとき精神的に不安になったり、経済的に不安定になったりする可能性があるので注意が必要です。なかなか転職先が見つからなければ、焦って全く適性のない仕事に就いてしまうこともあるでしょう。
せっかく転職しても、前職より待遇や条件が悪ければ意味がなくなってしまうため、勢いで辞めず、しっかり転職を決断する条件を整理することが大切です。
働きながら転職活動
転職したくなったら、まずは仕事を続けながら転職活動を始めることがおすすめです。転職活動というと、求人に応募することだと思う人もいるかもしれませんが、他の会社の情報収集をしたり、自己分析したりするのも立派な転職活動です。
また、スキルがないから不安と思っているなら、転職のために必要と思われる資格を取得したり、勉強したりするのも転職活動の一環になるでしょう。
ただし、「就業時間中に履歴書を書く」「面接の予定を組む」などの行為は業務に影響が出るほか、バレたときのリスクが大きいため、休日や就業時間外に行うようにしましょう。
スキルがなくても転職しやすい業種は?
スキルがない、経験値がないという状態であれば、スキルがなくても転職しやすい以下のような業種を選ぶことも選択肢の1つです。以下の職種は多くの場合、特別なスキルや経験がなくても転職しやすいと言えるでしょう。
- 接客業
- 営業職
- 製造業
- 介護業界
接客業
接客業は年齢や経験を問わず積極的に採用活動を行っているので、スキルがなくても応募しやすく、コンビニやファミレスなどでのアルバイト経験もアピール材料になります。チェーン展開している企業では、多くの場合常に正社員の募集を行っているので、時期を限定せずに入社することが可能です。
営業職
営業職にはさまざまな分野がありますが、どれも特別なスキルや資格を必要としないので、誰でも働くことができます。ただし、成果を上げるためには、トークスクリプトを用いて練習をしたり、クロージングのための勉強をしたりといった地道な努力が必要になるでしょう。
また、営業用の提案資料や見積書など、書類作成を担当することも考えられるので、基本的なPCスキルは身に付けておいた方が転職に有利です。
製造業
製造業では、入社後の研修期間がしっかり設けられているほか、業務がマニュアル化されているため、未経験や特別なスキルがない場合でも就職しやすい傾向があります。交替勤務であれば残業も少ないので、プライベートとのバランスを重視したい人に向いているでしょう。
介護業界
介護業界は人材不足が課題になっているため、常に募集をかけている企業が多いです。初任者研修や介護福祉士などの資格があるに越したことはありませんが、就職してから資格を取ることも可能なため、未経験者OKの募集が多いのが特徴です。
スキルがなくても転職できる!自分に合った仕事を探してみよう
スキルがなくても転職することは可能ですが、年齢が上がるほど難易度が高くなるため注意が必要です。ただし、自分ではスキルがないと思っていても、人から見れば立派なスキルを持っている可能性があるため、第三者からの意見も参考にしながら自己分析してみましょう。
特別なスキルを問わない業種も多くあるので、転職しやすい業種の中から自分に合った仕事を探すのもおすすめです。