転職を考えている方の中には、「転職するのに悪い時期はいつだろう」「転職におすすめのタイミングはあるのか」と疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。時期によって転職の難易度や求人の数などが変わってくるため、ベストなタイミングを見極めたいと考えている方も多いと思います。

今回は、転職に向いていない時期とおすすめの時期を詳しくご紹介します。転職のタイミングに関する注意点も解説しているので、最後までご覧ください。

転職に向いていない時期3選

早速ですが、転職に向いていない時期について解説していきます。以下の4つのタイミングは、あまり転職に向いていない時期と言えるでしょう。

  • 求人数が減少する11~12月
  • 勤務先の繁忙期
  • 入社して半年以内

求人数が減少する11~12月

一般的に、11~12月は中途採用の求人数が減少する傾向があります。これには様々な理由がありますが、転職が活発になる1~3月に向けて選考の準備を整えている時期であることや、人事・総務部が年末調整に追われることなどが挙げられます。

採用活動が一旦落ち着くため、豊富な求人数の中からじっくり選んで考えたい人や、スピーディーに転職活動を進めたい人は、特にこの時期を避けたほうが良いかもしれません。

勤務先の繁忙期

現在の勤務先が繁忙期に当たる時期に転職をすることは、あまりおすすめできません。繁忙期は退職の準備を進めることが難しく、後任へ引き継ぎをする余裕もないからです。

ただでさえ忙しい繁忙期に、1人でも辞められれば仕事が回らなくなったり、今以上に周囲の負担が増えたりすることから、退職をすんなり受け入れてもらえない可能性もあります。繁忙期が落ち着いてから転職することをおすすめします。

入社して半年以内

新卒や再就職で入社した会社をすぐに転職すると、「次もすぐに辞めてしまうのでは」という懸念を転職の応募先企業に抱かせてしまう恐れがあります。転職をする理由にもよりますが、応募者にも何らかの問題があるのではないかと勘繰られてしまいかねません。

さらに、入社して間もない状態で退職しようとすると、採用にかけたコストが無駄になってしまうため、会社から引き止められやすいです。印象が悪くなるため円満退職も難しくなるでしょう。

もちろん、環境が合わなかったり会社に問題があったりする場合は入社してすぐでも転職を考えるべきです。しかし、ただ漠然と転職したいと考えている場合は、入社半年以内の転職はおすすめできません。

転職に向いている時期3選

反対に、転職におすすめな時期を紹介します。以下の3つのタイミングが、転職に向いている時期です。

  • 中途採用が活発になる2~3月・8~9月
  • 賞与後の6~7月・12~1月
  • 転職先の業界・業種の景気が良い時期

中途採用が活発になる2~3月・8~9月

転職に最もおすすめな時期なのが、中途採用が活発になる2~3月と8~9月のタイミングです。特に2~3月は、4月の新卒採用と同時期入社に向けて多くの企業が採用活動を活発に行っている傾向があるので、求人数も豊富にあるでしょう。

8~9月も、下半期入社を目指して採用活動が活発になるタイミングです。採用活動が活発になる時期は求人数が豊富なだけでなく、選考がスピーディーに進む可能性があるというメリットもあります。

「豊富な求人数の中から自分にピッタリの求人を見つけたい」「できるだけスピーディーに選考を進めたい」という方には、上記の時期がおすすめです。

賞与後の6~7月・12~1月

多くの企業では、夏と冬の年2回に分けて賞与が支給されます。支給日当日に会社に在籍している社員が賞与の支給対象となることが一般的なので、賞与の直前に退職してしまうのはもったいないと言えるでしょう。

そのため、賞与支給日まで我慢できるのであれば、賞与が支給されてから退職して転職することがおすすめです。一見すると狡猾な手段のようにも感じられますが、従業員の正当な権利なので遠慮することはありません。

有給休暇消化中の期間だったとしても、在籍しているためボーナスには影響ありません。ボーナス支給日から逆算して、有給休暇を消化して退職すると良いでしょう。

転職先業界・職種の景気が良い時期

転職を考えている業界や職種の景気が良ければ、時期に関係なく求人が豊富に出ている可能性があります。積極的に人員を補充したいと考えている企業も多いため、待遇が良かったり未経験からでも挑戦しやすかったりと、転職しやすい状態になっていることもあるでしょう。

ただし、その景気の良さがいつまでも続くとは限りません。さらに、時期が遅れればライバルが多くなる可能性も考えられます。しっかりと業界・業種の動向を見極めつつも、早めに行動することが成功のカギです。

転職のタイミングに関する注意点

転職するタイミングを検討する上で、以下の4点に注意しておきましょう。

  • タイミングを伺いすぎない
  • 働きながら転職活動しても良い
  • 現職の退職時期に左右される可能性がある
  • おすすめの時期はライバルが多い時期でもある

タイミングを伺いすぎない

転職の成功率を高めるため、ベストなタイミングを伺った方が良いのではないかと考えている方も多くいると思います。しかし、タイミングに囚われていると、本来転職で果たしたい目標や目的が叶えられなくなってしまう可能性もあります。

おすすめの時期は求人数が豊富になる傾向があるので、幅広い選択肢の中から適切な求人を選べる可能性が高まりますが、それ以外の時期でも良い求人は多くあります。求人数が豊富だったとしても、その求人で求められているスキルや経験がなければ落ちることもあるでしょう。

結局はタイミングよりも自身の人柄やスキルが重要なので、挑戦してみたい求人を見つけた際はタイミングに関わらず応募してみることをおすすめします。

働きながら転職活動しても良い

転職経験がない方の中には、働きながら転職することはできないのではないかと考えている方もいるでしょう。しかし、働きながらでも転職活動することは可能です。

むしろ、退職してから転職活動をすると、次の転職先が見つかるまでの間のブランクが発生したり、収入が途絶えて生活が苦しくなったりする可能性があります。そのため、退職後すぐに次の職場で働きたいと考えている方は、働きながら転職活動を進めましょう。

働きながら転職活動する際は、平日の業務終了後や休日を利用して進める必要があるため、体調を崩さないよう注意してください。

転職活動は働きながらしてもいい?注意点と成功させるポイントを解説

現職の退職時期に左右される可能性がある

基本的に退職するタイミングは、現職の会社と話し合って決めることになります。法律では退職希望日の2週間前までに報告すれば問題ないとされていますが、多くの会社では就業規則によって退職に関する規定が定められています。

退職希望日が現職の繁忙期と被っていたり、人手が足りていないタイミングだったりすると希望のタイミングで退職できない可能性があるでしょう。転職先の入社希望日も相談することができますが、基本的には内定承諾から3ヶ月以内が目安です。

3ヶ月以上の期間が空く場合は内定が見送られることもあるので、現職の状況を考慮しながらタイミングを見計らいましょう。

おすすめの時期はライバルが多い時期でもある

転職におすすめの時期は求人数が多くなると説明しましたが、その分ライバルも多くなる時期です。競争率が高まる可能性があり、思っていたよりも転職活動が難航するかもしれません。

ライバルに負けないためにも、しっかり計画を立てて事前にスキルの棚卸や職歴・経験をまとめておくなど準備を進めておきましょう。いざというときにすぐに動ける状態にしておくことで、人気の求人が埋まってしまう前に応募することができます。

タイミングを見極めて理想の転職を叶えよう

転職のタイミングについて詳しく解説しました。

転職には向いている時期と向いていない時期がありますが、重要なのはタイミングだけではありません。いつ自分に適している求人に出会えるかわからないので、転職したいと考えた際にはしっかりと事前準備をして計画的に転職活動を進めましょう。

タイミングを見極めつつ、いざというときにすぐに行動に移せるようにしておいて、理想の転職を叶えてください。