派遣で働いていると、「この派遣先とは合わないかも…」と感じることも少なくありません。違和感を持ったまま働いているとストレスになるため、原因を明らかにし、適切に対処する必要があるでしょう。
この記事では、派遣先が合わないと感じる理由と対処法について解説しています。合わないと思ったときのNG行動、自分に合う派遣先を見つける方法もまとめているので、あわせてご覧ください。
派遣先が合わないと感じる理由
派遣社員が「派遣先と合わない」と感じる理由はさまざまですが、多くの場合、人間関係や仕事内容が合っていないことが原因になっています。
合わないと感じる理由を明らかにすることで対処法も考えられるため、まずは原因を考えてみましょう。
人間関係が上手くいかない
パワハラやセクハラなどのハラスメントに限らず、派遣先で人間関係の悩みが発生することは珍しくありません。直属の上司やチームの人と合わないというような個人間の問題のほか、会社全体の雰囲気が合わないというケースもよくあります。
また派遣社員は、すでに出来上がっている人間関係の中に入っていくため、その負担もストレスになりやすいでしょう。このほか、対応が難しい人がいる、人間関係の不和が仕事に影響してやりにくいといった状況も、派遣先が合わないと感じる原因になります。
仕事内容が契約と異なる
たとえば、PC作業がメインと聞かされていたのに、ほとんど接客業務をしているといったようなケースでは、合わないと感じる原因になるでしょう。
派遣社員は、ときには契約外の業務をすることもありますが、あまりに契約と異なる場合は、派遣先企業に問題があるか、派遣会社と派遣先との間で齟齬が生じていることが考えられます。
また、任された業務に対して派遣社員のスキルや適性が足りていなければ、スムーズに業務がこなせず、合わないと感じることもあるでしょう。
自分の生活が変化した
仕事内容や人間関係に問題がなくても、自分の生活環境が変わったために派遣先が合わなくなってしまうこともあります。
たとえば、引っ越しによって職場が遠くなる、家族の介護をするなどの理由から今までの働き方ができなくなるケースなどが考えられます。とくに生活スタイルが突然変わった場合には、現在の派遣先が合わないと感じやすくなるでしょう。
プライベートに変化があれば少なからず仕事にも影響があるため、適切に対処することが大切です。
派遣先が合わないと感じたときの対処法
派遣先が合わないと感じたときには、まず派遣会社の担当者に相談する必要があります。
自分の状況をしっかり伝え、必要であれば契約を更新しない、しばらく休むといった選択も検討しましょう。
まずは担当者に相談
派遣先と合わないと感じたら、一人で悩まずに派遣会社の担当者に相談しましょう。普段から担当者と連絡を取り合っていない場合は気まずいと感じるかもしれませんが、気にする必要はありません。
派遣会社のスタッフは、派遣社員のサポートをすることも仕事なので、必要であれば派遣先企業とさまざまな調整を行ってくれます。相談するときは、電話やメールだとしっかり意図が伝わらない可能性があるため、できるだけ会って話すのが理想です。
適切に対処してもらえるよう、問題点を具体的に伝えることを意識しましょう。
契約更新をしない
派遣会社と派遣先企業との話し合いによって状況が改善するケースはありますが、どうしても派遣先と合わない場合は、契約更新をしないという手があります。
派遣の契約更新は、派遣先企業と派遣会社、派遣社員の合意のもとで成立するため、派遣社員側から契約を更新しないという意思を伝えることができます。必要な手続きはすべて派遣会社が行うため、派遣社員自ら派遣先企業に言う必要はありません。
心身の不調がある場合は休む
派遣先企業が合わなくて疲れてしまった、心身に不調があるといった場合には、しばらく休んでみるのもよいでしょう。派遣会社によっては、専門の窓口を設置していたり専門家によるカウンセリングを実施していたりするケースもあるため、まずは相談してみてください。
自分で判断すると無理をしてしまう可能性もあるため、きちんと専門家と話すことが大切です。また、休んで冷静に考えるだけでも気持ちが変化することもあるため、ゆっくり考える時間をつくってみましょう。
派遣先が合わないときのNG行動
派遣先が合わないからといって、契約期間の途中で辞めたり、無断で辞めたりするのはNGです。このほかにも、やってはいけない行動があるため、しっかり確認しておきましょう。
契約期間内に辞める
派遣社員は、基本的に契約期間内に辞めることはできません。次の派遣先を紹介してもらう際に影響が出ないよう、できるだけ契約期間いっぱいは働きましょう。
ただし、家族の事情や心身の不調など、どうにもならない理由がある場合は、早めに派遣会社に伝えてください。契約期間が残っている状態で派遣先を変えたい、辞めたいというときは、最低でも1か月前には派遣会社に申し出るのがマナーです。
嘘をついて辞める
辞めるときに理由を話したくないこともあるでしょうが、嘘をつくのは良くありません。万が一その嘘がバレてしまえば派遣会社からの信用がなくなり、今後、派遣先を紹介してもらえなくなることもあるでしょう。
また、辞める理由を明確にしておかないと、次の派遣先とのマッチングに影響がある点にも注意が必要です。嘘をついてしまうと、何が原因で派遣先と合わなかったのかが曖昧になり、新たな派遣先でもミスマッチが起こる可能性があります。
派遣先企業に相談する
派遣先企業と合わないと感じたり、改善して欲しいと思うことがあったりする場合でも、直接派遣先に相談するのはNGです。派遣先企業とのやり取りは、些細なことでもすべて派遣会社に任せましょう。
派遣社員が自己判断で直接交渉などをしてしまうと、派遣先企業だけでなく派遣元にも迷惑がかかる可能性があります。
無断で欠勤または退職する
仕事に行きたくない、派遣先を変えたいと思ったときでも、無断で欠勤したり退職したりしてしまうことは避けましょう。無断欠勤やいわゆるバックレは多くの人の迷惑になります。
また、最低限のマナー、ルールを守ることは自分を守ることにもつながります。もう関わらないと思っていても、どこかで仕事の関係者に会ってしまう可能性はゼロではありません。
関係者から信用できない人という印象を持たれないよう、辞めるときは必ず派遣会社に伝えて手続きをしてもらいましょう。
自分に合う派遣先を見つける方法
派遣先企業と合わないと感じることが多い場合は、その原因を考えるとともに、自分に合う派遣先が見つけられるよう行動することが大切です。
登録情報の見直し
派遣先企業と合わない場合は、何らかの理由でミスマッチが起こっている可能性があります。まずは自分の登録情報を見直し、スキルや条件に、間違い、変更点がないかを確認してみましょう。
応募条件にあるスキルが満たせていない場合は、とくにミスマッチが起こりやすくなるので、定期的にスキルの棚卸をすることが大切です。
また、経験を活かせていないと感じる人の中には、派遣先企業に情報が伝わっていないケースもあります。このような場合は、派遣会社の担当者に相談するとともに、速やかに情報のすり合わせを行いましょう。
派遣会社を変える
派遣先と合わない場合、派遣会社を変えることで解決することもあります。派遣会社は、それぞれ得意とする業種や取り扱っている案件の量が違うため、今の派遣会社には希望する職種の募集が少ない、もしくはない可能性があります。
現在の派遣会社から紹介される仕事が自分に合っていないと感じている場合は、別の派遣会社を検討してみましょう。募集要件や求められるスキルの傾向などが把握できるため、複数の派遣会社に登録しておくのもおすすめです。
派遣先が合わないと感じたら冷静に対処しよう
派遣で働いていると、人間関係や仕事内容のミスマッチなどによって、派遣先と合わないと感じることがあります。そのようなときは、まず派遣元の担当者に相談し、改善の可能性や契約更新をどうするかについて話し合いましょう。
心身に不調がある場合は休養を検討する必要がありますが、無断欠勤や派遣先に申し出るといった行動はNGです。別の派遣会社にも登録してみるなど、冷静に対処しつつ、自分に合った派遣先を見つけていきましょう。