事務職への応募を考えているものの、「自分には向いていないかも」「業務内容がわからない」と不安を感じてはいないでしょうか。企業の事務職は人気のある職種ですが、向いていなければ、負担やストレスにつながりかねません。

そこで今回は、事務職に向いていない人と活躍できる人の特徴、仕事の魅力について解説していきます。ぜひ最後までお読みいただき、事務職に向いているかどうかを確認してみましょう。

事務職の業務内容

事務職の業務内容は、次のように多岐にわたります。

  • データ入力
  • 書類作成
  • 書類整理
  • 電話・メール対応
  • スケジュール管理
  • 備品管理 などが

経理事務なら請求書の発行や経費精算、総務事務なら社内イベントの運営、福利厚生の管理など、企業または担当分野によっても業務が異なります。デスクワークが中心ですが、社内外の関係者とやり取りする機会が多く、コミュニケーションスキルが求められるケースも少なくありません。

また、近年は多くの企業でデジタル化が進んでおり、Office系のソフトウェアや専用システムなどを活用し、パソコンで作業するのが一般的です。

事務が向いていない人の特徴

事務職は、シンプルな業務が多いものの、業務内容や特徴から、誰にでもおすすめできる仕事ではありません。まずは、事務職が向いていない人の特徴を確認しておきましょう。

人とコミュニケーションを取るのが苦手

事務の仕事は、デスクワークだけではなく、社内外の人とやり取りする機会が多いのが特徴です。社内のコミュニケーションはもちろん、外部との電話対応やメールのやり取りなども日常的に発生します。

とくに経理や総務関係の業務では、取引先や役所などとの連絡も必要になるため、最低限のコミュニケーション能力は不可欠です。そのため、人と話すことに強い苦手意識があると、必要な情報をうまく共有できず、業務の停滞やミスを招きかねません。

ルーティンワークが嫌い

事務仕事には、次のように毎日決まった作業を繰り返すルーティンワークが多く含まれます。

  • データ入力
  • 書類作成
  • ファイリング
  • 請求書の処理 など

もちろん、ときには新しいシステムの導入や業務フローの改善などに関わることもありますが、基本的には細かい作業の繰り返しがメイン業務です。そのため、同じ作業の繰り返しが退屈だと思う人や、変化のない仕事がストレスになる人は苦手だと感じるかもしれません。

確認作業をしたくない

数字を扱う業務では、入力ミスによって、大きな金額のズレや取引先とのトラブルを引き起こす可能性があり、慎重な作業が求められます。職場によっては、ダブルチェックが基本になっていることも珍しくありません。

そのため、こうした確認作業が嫌いな人や一度で全部終わらせたいという人は、作業にストレスを感じるでしょう。苦手だからと確認作業を疎かにしてしまう人は、事務職には向いていないといえます

体を動かして働きたい

事務職は、基本的にデスクワークが中心で、長時間座りっぱなしになることが多い仕事です。そのため、体を動かして働きたい人や、じっと座っているのが苦手な人にとってはつらい業務かもしれません。

オフィス内を移動する機会はあるものの、基本的には「動き回る仕事」ではなく、「パソコンや書類と向き合う仕事」なので、身体を使った働き方を求める人には向かないでしょう。

目立って評価されたい

事務職は、営業や企画職のように目に見える成果がほぼない仕事です。

営業であれば契約件数、マーケティングなら集客数など、評価が数字に直結します。しかし、事務職の評価は「ミスがない」「仕事が滞りなく進んでいる」といった、目に見えにくい貢献によって決まるケースが多いです。

そのため、頑張りをわかってもらいたい、成果を評価されたいと強く思う人には、物足りないでしょう。また、サポート業務も多く、裏方的な存在になることも多いので、活躍や注目されることを期待する場合は、モチベーションが維持しにくい仕事といえます。

優先順位をつけるのが苦手

事務の仕事では、複数の業務を並行して進めることが多く、データ入力しながら社内の問い合わせにも対応するなど、業務がマルチタスクになりがちです。そのため、仕事の優先順位をつけるのが苦手な人は、業務の進行が滞りやすくなります

重要度の高い仕事を後回しにしてしまったり、締め切りを忘れてしまったりすると、ミスやトラブルにつながりかねません。また、書類作成など急な依頼が入ることも多いため、状況に応じて臨機応変に対応する力も必要です。

事務職で活躍できるのはどんな人?

一方、物事に柔軟に対応できたり、丁寧な仕事ができたりする人は、事務職で活躍しやすいです。以下、事務職で活躍できる人の特徴を、具体的に見ていきましょう。

イレギュラーに対応できる

事務職は、基本的にルーティンワークが多いものの、常に業務が予定通りに進むとは限りません。次のような予想外の事態が起きやすいのも、事務の特徴です。

  • 急な業務依頼
  • 書類の不備への対応
  • 社内外からの突発的な問い合わせ など

たとえトラブルが発生したとしても、別に締め切りのある業務があれば、そちらもしっかり対応する必要があります。そのため、臨機応変な対応力があり、優先順位判断して冷静に状況を整理できる人は事務職で活躍しやすいです。

こうした柔軟な対応力を持つ人は、業務のスムーズな進行を支え、職場全体の生産性向上にも貢献できるでしょう。

PC操作に抵抗がない

現代の事務職では、パソコンやデジタル端末を使った業務が中心になります。多くの業務がコンピュータを用いて行われるため、基本的なPCスキルが必須です。

社内システムやクラウドツールを使った情報管理も増えており、新しいソフトウェアやツールの操作に抵抗がないことが求められます。デジタル化が進む中で、オンライン会議やデータ共有ツールの活用も欠かせないため、PC操作に慣れている人は即戦力として活躍しやすいでしょう。

丁寧な仕事ができる

事務は細かい作業が多く、そのほとんどに正確性が求められます。ミスのないデータ入力や、誤字脱字のない書類作成などをスピーディーに行わなければなりません。

これらの作業を雑に行うと、確認や修正作業に時間をとられて非効率になるため、丁寧に業務を遂行できる人に向いています。

業務の精度を上げられれば、チーム全体の信頼を得られるだけでなく、効率性の向上にも役立つでしょう。

事務職の魅力

ここでは、事務職の魅力とメリットをお伝えします。

どの業界でも需要がある

事務職は、企業や団体の運営を支える重要な役割を担うので、業界を問わず常に需要がある職種です。どの分野の企業でも事務職は必要で、一度スキルを身につければ転職やキャリアチェンジがしやすいのが魅力です。

また、業界によって求められるスキルが違うこともありますが、基本的な業務内容は共通していることが多く、経験を活かした挑戦もしやすいでしょう。また、経理や法務、貿易などの専門的な事務スキルを身につければ、キャリアアップの道も広がります

未経験者OKの求人も多い

未経験者歓迎の求人が多いのも、事務職の魅力の一つです。基本的なPCスキルやコミュニケーション能力があれば未経験でも採用されやすく、働きながらスキルを身につけることが可能です。

データ入力や書類作成といったシンプルな業務から始められ、徐々に業務の幅を広げていけます。また、派遣や契約社員、パートなど、さまざまな雇用形態があり、ライフスタイルに合わせて働ける点も魅力です。

幅広い業務経験が積める

事務職の業務は多岐にわたるほか、職場によって任される業務が異なります。データ入力や書類作成だけでなく、次のような業務を担当するケースもあります。

  • 備品管理
  • 福利厚生の手続き
  • 経費精算
  • プレゼン資料の作成
  • 採用活動のサポート
  • 社内ポスターのデザイン

とくに中小企業では、少人数でさまざまな業務をこなすことが求められるため、スキルの幅を広げやすいです。こうした経験は転職やキャリアアップにも活かしやすく、将来的に管理職や専門職へ進む道も開けるでしょう。

事務職に挑戦してみよう

事務職の仕事は多岐にわたり、職場によっては幅広い業務を担当することになります。デスクワークが中心で、複数の業務をこなす必要があるため、優先順位がつけられない、座り仕事がきついという人には向いていないでしょう。

一方、PC操作が得意で丁寧な仕事ができるひとは、事務職に向いている可能性があるので、ぜひ挑戦してみましょう。