トラック運転手として働くことを検討したときに、向き不向きはあるのか、自分にできるのだろうかと気になる人は多いのではないでしょうか。向いている場合は楽しく働けますが、不向きの人にとってはきつい業務になる可能性があるほか、場合によっては事故やトラブルを招きかねません。
この記事では、トラック運転手に向いている人、向いていない人の特徴を解説するとともに、ドライバーとして働くメリットについてもまとめています。ぜひ最後までご覧いただき、仕事選びの参考にしてください。
目 次
トラック運転手の業務内容
トラックでの輸送業務は、物流の要として重要な役割を果たしており、トラックの大きさによってその業務内容が異なります。
- 大型トラックドライバー:荷物の種類は様々で、長距離を移動することが多い。
- 中型トラックドライバー:各地の集配所や工場、デパートなどへ荷物を運ぶ。
- 小型トラックドライバー:各集配所から個人宅や企業へ荷物を届ける。
それぞれ目的地に荷物を届けることがメイン業務になるほか、積み下ろしや日々の車体のメンテナンスなども行います。
トラック運転手に必要な資格
トラック運転手として働くためには、以下のような適切な運転免許証のほか、さまざまな資格が役に立ちます。輸送業務では、運転だけでなく積み下ろしも行うため、次のような資格を持っているとよいでしょう。
大型トラック | 大型自動免許(8t以上11t未満または11t以上) |
中型トラック | 中型自動車免許 |
小型トラック | 普通自動車免許、準中型免許 |
- フォークリフト運転技能者
- 玉掛作業者
- 危険物取扱者
このほか、けん引免許や運行管理者など、必要に応じて資格を取得すればキャリアアップにつながります。
トラック運転手に向いている人の特徴
トラック運転手は運転が主な業務になるため、免許があれば誰でもできると思われがちですが、向き不向きがハッキリしています。以下、どのような人がトラック運転手に向いているのか確認していきましょう。
車や運転が好き
トラック運転手のメイン業務は目的地までの運転なので、運転や車が好きな人に向いています。長距離の運転や、初めての場所を走ることにストレスを感じない人はトラックの運転に適しているでしょう。
車が好きで知識を持っていると、トラブルや不調に気付きやすくなるため、車体のメンテナンスを行う際もスムーズに進められます。
整理整頓が得意
トラックの内部を整えておくことは、トラブル防止の観点からとても重要です。たとえば、荷台が乱雑な状態であれば、積み荷が崩れ、お客様の大切な荷物の破損を招きかねません。
また、助手席やキャブ内が散らかっていて、伝票ケースが見つからないといった状況ではスムーズに配送業務が行えないでしょう。そのため、整理整頓が得意な人はトラック運転手に向いているといえます。
一人で働くのが好き
トラック運転手は基本的に一人で業務を行うため、一人で働くのが好きな人に適しています。ただし、一人で働くということは、トラブルの際に自分だけで対処しなければならない場面も考えられます。
人に頼らず自分で解決できるだけでなく、必要であれば指示を仰ぐといった判断を適切に行えるとよいでしょう。
マナーやルールを守れる
ドライバーとして基本的な交通ルールが守れるほか、他の車や通行人にも配慮して安全に輸送業務を行えることが大切です。また、顧客に対してあいさつをする、荷物を丁寧に扱うなど、最低限のマナーをきちんと守れる人がトラック運転手に向いているといえます。
企業や集荷所によって、ルールや求められるマナーが異なるので、それぞれに対応できる柔軟さも必要です。
体力がある
トラック運転手は、長時間の運転や荷物の積み下ろし、配達などの業務を行うため、ある程度の体力が必要になります。とくに宅配トラックのドライバーは、重い荷物を持って階段の昇り降りをするケースもあるため、体力がないときつい仕事です。
体力を維持するために健康管理を心掛けるなど、自身のメンテナンスも怠らない人が適しています。
ストレスに強い
トラックの運転中は、交通渋滞やマナーの良くないドライバーなど、さまざまなストレスに見舞われることがあります。また、悪天候や事故などに巻き込まれ、スケジュールどおりに輸送できないことも珍しくありません。
このような場面でパニックにならず、状況をきちんと把握し冷静に対処できる人は、トラック運転手に向いています。
不規則なスケジュールに対応できる
トラック運転手の仕事は、毎日決まった時間に終わるとは限りません。また夜間に輸送することが多いと、食事や睡眠のタイミングが定まらないこともあります。
このような不規則なスケジュールにうまく対応できないと、体調を崩したり、プライベートの人間関係に支障が出たりしかねません。そのため、不規則な仕事環境の中でも、体調やスケジュールをしっかり管理することが求められます。
トラック運転手に不向きな人の特徴
トラック運転手に適している人がいる一方で、以下のような人は不向きと言わざるを得ません。場合によっては、仕事の進め方を工夫したり、異なる職種に就いたりした方がよいでしょう。
チームで力を合わせて働きたい
トラック業務は一般的に一人で行うため、チーム仕事とはかけ離れています。他のドライバーと連絡をとったり、内勤スタッフと打ち合わせしたりすることはありますが、それ以外は多くの時間を一人で過ごします。
そのため、チームでプロジェクトを達成したい、人と協力しながら業務をこなしたいという方はトラック運転手に向いていないでしょう。
すぐにイライラする
普段からイライラすることが多い、運転中に小さなことでイライラしてしまう、という人はトラック運転手には不向きです。感情的になったまま運転をしていると、事故やミスにつながってしまいます。他のドライバーに対して危険な行為をとれば、社会的な信用を失いかねません。
トラック運転手は、どのような状況であっても冷静に対処することが求められます。
スケジュール管理が苦手
スケジュール管理が苦手だと、決められた時間に荷物が届けられない、常に焦っていてミスが多いといった事態になりかねません。スケジュール管理できない原因を把握し、管理アプリなどの活用で改善できないか試してみるとよいでしょう。
トラック運転手として働くメリット
トラック運転手として働く場合、以下のようなメリットがあります。向き不向きやメリットを考慮し、トラックドライバーになることを検討してみましょう。
- 求人が豊富にある
- 収入を上げやすい
- 運転スキルが上がる
求人が豊富にある
2024年問題を背景にドライバー不足が懸念され、トラック運転手の確保は企業の重要な課題になっています。そのため、トラック運転手の求人は多く、仕事が見つけやすい状況になっています。
また、学歴や経験が採用に影響を与えないケースが多いのも、仕事を見つけるのが容易な理由です。
収入を上げやすい
トラック運転手の仕事は、収入を上げやすい点も大きなメリットです。大型免許やけん引免許などを取得すればより高い収入が得られるようになるでしょう。
また、業務に関わる資格をとったり、夜間業務を増やしたりすることでも収入がアップします。歩合制の契約の場合、やればやった分だけ収入が増えるのも魅力的なポイントです。
運転スキルが上がる
トラックドライバーとして働くと運転スキルが向上し、事故や違反のリスクが軽減します。またスキルが上がることで、危険物の運搬や大型特殊車両の運転など、高い技術を必要とする業務につける可能性が高くなる点もメリットです。
高度なスキルが評価され信頼を得られれば、新規顧客の獲得や報酬アップにつながることも考えられます。
トラック運転手に向いていると思ったら挑戦してみよう!
適切な運転免許があれば誰でもトラック運転手になることが可能ですが、向き不向きがあるため適性を確認しておく必要があります。
マナーやルールが守れ、ストレス耐性がある人などはトラック運転手に向いていますが、すぐにイライラしたり、一人で働くのが苦手だったりする人には不向きです。トラック運転手の仕事は、求人が多く、学歴や経験を求められることが少ないため、仕事が見つけやすいという特徴があります。
トラック運転手に向いていると思ったら、ぜひ挑戦してみてください。