検品作業への応募にあたり、「どんな仕事?」「大変そう」とお悩みではないでしょうか。こうした不安は、事前に仕事内容や向いている人の特徴を知ることで軽減されるので安心してください。

このコラムでは、検品作業の仕事内容と、その魅力、向いている人について詳しく解説しています。ぜひ最後までご覧いただき、応募の参考にしてください。

検品作業とは

検品作業は、さまざまな業界に欠かせない業務の一つです。まずは、その内容と、主な仕事の流れを確認していきましょう。

仕事内容

検品作業は、商品や製品に、不良・欠陥がないかをチェックする業務です。製造業や物流、アパレル、小売業など、さまざまな業界で必要とされる仕事で、最終的な品質を確保する役割を担います

検品作業には、以下のような種類があります。

  • 不良検品:商品の傷・汚れ・破損・縫製ミスなど、外観や品質の不良をチェックして取り除く
  • 出荷検品:出荷前に、納品先や伝票内容と商品が正しく一致しているかを確認し、誤出荷を防ぐ
  • 数量検品:商品の数が注文数や指示書通りに揃っているかを確認し、数量ミスによるトラブルを防ぐ
  • 動作検品:家電や電子機器などを対象に、実際に電源を入れる・操作するなどして正常に動作するかを検査する
  • 混入検品:商品に異物(髪の毛、金属片、他製品の部品など)が混入していないかを確認する

これらの工程を、目視または道具を使って確認していくのが主な仕事内容です。

仕事の流れ

作業現場や商品によって内容、手順が異なりますが、基本的には以下のような流れで進んでいきます。

  1. 入荷した商品や製造された製品を作業スペースへ運ぶ
  2. マニュアルやチェックリストに従って、商品を一つひとつ確認
  3. 不良品が見つかった場合は、その商品の状態を記録し、分類・報告を行う
  4. 問題がなければ、合格品として次の工程(出荷や梱包など)にまわす

作業は単純そうに見えますが、時間内に一定の数を処理しなければならないため、効率よく作業する工夫や、集中力の維持が求められます

検品作業は大変?

検品作業は、大変だという声も聞かれます。人によって大変と感じるポイントは異なりますが、一般的に、以下の点で大変だと感じることが多いです。

立ちっぱなしの現場がある

検品作業の現場は、作業効率上イスに座れないレイアウトが多く、1日中立ちっぱなしの作業になるケースも珍しくありません。そのため、足腰への負担が大きく、体力や持久力が必要になります。

作業中に移動が少ない現場では、身体が固まりやすくなるので、定期的にストレッチをするなど自己管理が求められます。「単純作業だから楽」と思われがちですが、身体的には意外とハードな一面があります

正確さとスピードを求められる

検品作業は、高い集中力が求められる仕事です。同じような商品が大量にある中で、一つひとつに不良がないかを正確に検査しなければなりません。

検品ミスは出荷トラブルやクレームにつながるため、スピーディーながらも的確な判断力が必要です。「丁寧かつ早く」という相反する要素を同時に求められるので、慣れるまではプレッシャーを感じやすいでしょう。

手順を守る必要がある

検品作業では、マニュアルに沿った手順を守ることが求められます。たとえ経験があっても、自分の判断だけでやり方を変えるのはNGです。

検品対象の商品によって、確認すべきポイントが定められており、次のようなことがマニュアルに明記されています。

  • チェック項目
  • 確認する順番
  • 不良の判断基準

これらを守らないと、見落としや誤判定が発生し、重大なクレームやトラブルにつながりかねません。また、個人のやり方がバラバラだと、作業の品質が均一に保てないため、安定した品質管理を行うためにも、ルールの厳守が不可欠です。

検品作業の魅力

検品作業は、比較的シンプルな仕事内容や、未経験でも始めやすい点など、魅力的な面も多く存在します。

未経験でも始めやすい

検品作業は、特別な資格や経験がなくても始められます。基本的にマニュアル通りに確認・判断する工程の繰り返しなので、初心者でも短期間で基礎的なことを習得できます。

また、検品の仕事は求人が豊富な点も魅力の一つです。アルバイト・パートの求人も多いので、ブランクがあったり、初めて働いたりする人にも向いています。短時間から働けるので、副業や掛け持ちとして選択されるケースが多いのも特徴です。

シンプルなルールが多い

検品作業で、難しい判断を求められることはほとんどありません。決められた項目を、手順に沿って確認する作業が中心なので、一度覚えてしまえば同じパターンの繰り返しで作業できます。

また、複雑な機械操作や専門知識が不要な職場が多く、イレギュラーが起こりにくいのも特徴です。確認するポイントが明確であれば作業に迷いが生まれにくいので、慣れるにつれて成長を実感できるでしょう。

人と必要以上に関わらない

検品作業は、1人または少人数での黙々とした作業が中心になるため、職場内での人間関係に悩まされにくいのがメリットです。コミュニケーションが必要な場面は、報告や相談などに限られるので、人間関係を築くのが苦手な人でも比較的働きやすい環境だと言えます。

安全のためなどに声をかけ合うことはあっても、業務の大半は個人作業で成り立つため、自分のペースで集中して取り組むことができます。人見知りや、仕事と割り切って働きたい方にとって、検品作業は精神的な負担が少ない仕事の1つです。

シフトの融通が利きやすい

検品作業は、日勤・夜勤・短時間勤務など、勤務形態が幅広く用意されている現場が多く、シフトの融通が利きやすい点が魅力です。物流倉庫や工場のような24時間体制の現場では、自分のライフスタイルに合わせて働ける選択肢が多くあります。

子育て中やダブルワークをしている人にとって、週数日だけの勤務や午前・午後のみの短時間勤務が可能な点は大きなメリットです。短期求人も多く、自分の都合に合わせて調整できるので、ワークライフバランスを大切にしたい人にもおすすめの仕事です。

検品作業に向いている人

次のような人は、検品作業に向いています。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

違和感に気づく

検品作業において最も重要なのが、「いつもと違う」「これはおかしい」といった小さな違和感にすばやく気づける力です。たとえば、次のような些細な変化にも敏感に気づけると有利です。

  • 製品の動き方が微妙に違う
  • パッケージの印字がかすれている
  • 数量がおかしい など

こうした違和感を見つける力は、経験と観察力によって養われるものですが、もともと細かい点によく気がつく性格の人は検品作業に向いています。自分では「神経質すぎる」と感じているような人こそ、検品現場では頼りにされる存在になれる可能性が高いです。

ルーティンワークが得意

検品は、商品の種類ごとにマニュアルが定められており、その手順に従って淡々と作業を進めるのが基本です。そのため、ルーティンワークが苦にならない人や、繰り返し作業に安心感を持てる人ほど安定して働けるでしょう。

「毎日違うことをやるより、決まったことを着実に進めたい」という方にとって、検品作業はストレスを感じにくい仕事です。

集中する作業が好き

検品作業は、長時間にわたって商品をチェックする作業なので、集中力を持続できる人に向いています。細かな異常を見逃さないためには常に注意を払う必要があり、単純作業であっても気を抜けません。集中して取り組むことが苦にならず、黙々と作業に没頭できるタイプの人は、精度の高い仕事を継続的に行うことができるでしょう。

周囲が騒がしくても没頭できる人は、検品作業との相性が良いといえます。地道な作業にやりがいを見出せる人にとって、検品は達成感を得やすい仕事です。

検品作業に挑戦してみよう

検品作業は、不良品の流通や入荷・出荷トラブルなどを防ぐために欠かせない業務です。取り扱う製品によって、外観の破損や汚損、動作の異常、異物混入などがないかを検査します。

立ちっぱなしの作業になるため大変といわれることもありますが、未経験でも働きやすく、ライフスタイルに合わせられるなど魅力も多い仕事です。些細な違和感に気づけたり、集中して作業に没頭できたりする人は検品作業に向いているので、ぜひ挑戦してみましょう。