「気になる派遣会社が何社かあるけど、1社に絞った方がいい?」「複数登録しているのがバレたら印象がマイナスになるのでは?」と不安になったことはありませんか。
日本には数多くの派遣会社があり、特化型・登録型など特色も強みもまるで違います。
今回のコラムでは、派遣会社を複数登録することのメリットやデメリットを徹底的に説明していきます。派遣スタッフとして働くことを検討中の方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目 次
派遣会社を複数登録するのはOK!
結論からお話しすると、派遣会社に何社も登録することは問題ありません。
派遣社員として働くためには、まず派遣会社に登録する必要があります。この登録しているだけの状態では雇用契約を結んでいない状態です。そのため、法的な観点から見ても全く心配いりません。
派遣会社を複数登録するメリット
派遣会社比較サイトの派遣サーチが2021年に発表した調査結果によると、派遣登録している方の約7割が複数の派遣会社に登録していることがわかりました。
参考:派遣会社の複数登録はあり?250人に聞いた同時登録の派遣会社数について
複数の派遣会社を利用するメリットは、主に以下のようなものが挙げられます。
- 求人の選択肢が増える
- 自分の条件に合う仕事や求人が見つけやすくなる
- 同じ仕事でも条件が良い求人が見つかる
- 仕事が途切れない
- 自分に合う派遣会社が見つかる
- 派遣会社の研修制度やスキルアップ制度が使用できる
求人の選択肢が増える
複数の派遣会社に登録すれば、当然求人件数も増えます。「まずは求人情報を見てみたい」「自分にどんな仕事が合うのか分からない」など悩んでいるときは、さまざまな派遣会社に登録してみるのがおすすめ。
派遣会社によって強みも異なるため、思わぬところでやってみたい仕事を見つけられる可能性があります。
自分の条件に合う仕事や求人が見つけやすくなる
- 業界・業種を絞っている
- 地元企業に強い
- 長期求人が多い
このように派遣会社によって特徴は大きく異なります。知名度=求人数という単純なものではないため、登録してみて自分に合う求人を探していくと良いでしょう。
「他の派遣会社では見かけなかった大手企業の求人を見つけた」なども、よくあるパターン。派遣先企業も複数の派遣会社に依頼すると、管理が大変なので数社に絞っていることがほとんどです。複数登録することで「未経験でも挑戦できる会社があった」「評判の良い会社に採用された」などもあり得ます。
他にも、1社しか登録しておらず選択肢が狭まれば、やりたい仕事と異なっていたり、条件を満たしていなかったりしても収入を考えて仕方なく紹介を受けることもありえるでしょう。複数の派遣会社に登録し選択肢が増えることで、断るという選択をすることも可能になります。
同じ仕事でも条件が良い求人が見つかる
1社のみ登録している場合、見つけた求人が本当に良い条件なのか比較もできません。同じ業務内容であっても派遣会社によって時給に差があったり、勤務時間が異なっていたり、条件が異なるのはよくあることです。
複数の派遣会社に登録していれば、比較しながら自分が納得のできる条件の仕事を見つけやすくなるでしょう。
また、派遣会社の求人の中には非公開求人というサイトには掲載されていない求人があります。こうした求人は、大手企業からのオファーや人気の職種、新規プロジェクトなど魅力的な案件が多いのが特徴。こうした好待遇の求人をチェックできるのも複数の派遣会社に登録するメリットの1つです。
仕事が途切れない
基本的に派遣会社から紹介される派遣先は1社のみです。同時並行で進めていくことはほぼなく「思っていた条件と違った」「派遣先から断られた」などの理由で、ゼロからやり直すこともあります。
複数の派遣会社に登録していれば、こうした案件を待つ時間も短縮できるのが特徴。派遣切れの期間を最短にしたいという人には、複数登録が最適でしょう。
自分に合う派遣会社が見つかる
求人の種類や条件、福利厚生だけではなく、派遣会社選びで大切なのが担当営業やコーディネーターとの相性。
派遣会社の担当者とは、派遣登録から就業まで多くのやり取りが必要です。違和感を感じながらのコミュニケーションでは、自分の希望する求人にうまく出合えず、信頼関係も構築できないでしょう。
仕事選びは、人生において非常に重要なこと。安心して快適に働くためにもいろいろな派遣会社に登録して信頼できる担当者と出会えるかどうかが、カギを握っています。
派遣会社の研修制度やスキルアップ制度が使用できる
派遣会社には、多くのスキルアップに関する制度が設けられています。このキャリア支援やサービスは、会社によって全く内容が異なっています。
- 事務職向けビジネスマナー
- 面接練習
- 転職や正社員登用に向けたキャリアサポート
- ビジネス英語
- 業界ごとの基礎知識
複数の派遣会社に登録することで、多くのキャリア支援を受けられるのも大きなメリット。派遣会社に登録する際に、こうしたスキルアップ制度も確認しておくとより充実した求職期間が過ごせますよ。
派遣会社を複数登録するデメリット
複数の派遣会社に登録するメリットをご紹介してきましたが、もちろんデメリットもあります。
- 登録手続きや連絡が増える
- スケジュール調整するのが難しい
登録手続きや連絡が増える
複数の派遣会社に登録すれば、それだけ手間が増えます。面談必須で本社へ行かないといけなかったり、履歴書や職務経歴書を用意したりも必要でしょう。
登録企業が増えれば増えるほど、メールや電話など対応が多くなるのは避けられません。登録数をむやみに増やさず3社程度にしておく方が多いようです。
スケジュール調整するのが難しい
- 他の会社でどんな案件を紹介されているのか
- エントリー中の案件があるのか
- スキルアップ制度の履修予定があるのか
これらの情報は、登録している本人しか把握できません。連絡に返答する手間だけではなく、スケジュール管理も大変になることは覚えておきましょう。
派遣会社に複数登録するときに押さえておきたい注意点
複数の派遣会社に登録すること自体はおすすめですが、注意点が4点あります。
- 他にも登録している会社があることを伝える
- 同じ企業に何度も応募しない
- 連絡をこまめに行う
- 一度契約が決まったら辞退しない
他にも登録している会社があることを伝える
まずは、派遣会社に他にも登録している会社があることをしっかりと伝えてください。お話しした通り、複数の派遣会社に登録していることは珍しいことではないので、遠慮することはありません。
相談をすることで、後々トラブルにならないように他社との進行を確認しながら、案件の紹介をしてくれます。
同じ企業に何度も応募しない
いくら本命の企業があっても、別の派遣会社から何度も申し込むのはやめましょう。派遣先企業の混乱を招き、心象が悪くなってしまうことも。
同じ企業であっても社名を伏せられていたり、応募職種の名前が異なっていることもあります。応募条件をよく確認しながら、応募企業を決めましょう。
連絡をこまめに行う
エントリーを進めている案件がある場合は、必ず担当者へ伝えておきましょう。実際に勤務するのは1つの職場のみ。それぞれの派遣会社は、他での応募状況や進行を知るすべがありません。
- 仕事が決まったから、他社から紹介された案件を放置した
- 他の会社で採用されているのに、他社に応募した
などの不誠実な対応を続けていると、次回以降案件の紹介が難しくなってしまう場合もあり得ます。
一度契約が決まったら辞退しない
採用が決まった仕事を断るのは、マナー違反です。契約をした後に、他の派遣会社からよりいい条件の案件が紹介されたとしても、引き受けた仕事を断れば信頼を損ねてしまいます。
本命の会社がある場合は、他の案件とのスケジュール調整が必須です。いつまでに返事が来るのか、最短でいつから働けるのかなど、次の動きを確認しておくとスムーズに動けるでしょう。
複数の派遣会社に登録してぴったりな仕事を見つけよう
複数の派遣会社に登録することは、希望の職種や好条件の仕事に出会える確率が高くなるため、おすすめの方法です。しかし、単純に連絡やスケジュール管理が負担になってしまうというデメリットもあります。
後々トラブルに発展しないように、
- 派遣会社に他にも登録している会社があることを伝える
- 同じ企業の会社に何度も応募しない
- 連絡をこまめに行う
- 一度契約が決まったら辞退しない
以上4つのポイントに注意しながら、上手に活用していきましょう。